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[速報]Google AppEngineがついにJavaサポート開始!

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Python以外のプログラミング言語のサポートが待ち望まれていたGoogle AppEngineですが、ついにJavaをサポートを開始すると、ブログ「Seriously this time, the new language on AppEngine:Java」で発表されました。同社のイベント「Campfire One」での発表に合わせたようです。

Seriously this time, the new language on AppEngine:Java

今度は本気だ!(Seriously this time)とあるのは、前回のエントリでエイプリルフールのネタとして「Fortan 77のサポートを開始」と発表していたからですね。

ちなみに、Java環境をテストできるのは、最初は1万に限定だそうです。試してみたい方は急いでサインインしたほうがいいようです。

we're giving the first 10,000 interested developers an early look at Java language support, so please sign up,

Java VMを土台にしてJRubyも走るか

さて。AppEngineにJavaが乗ったということは、とりもなおさずJavaVM上に構築されたGroovyとかJRubyなども使えるようになる、ということで、ブログでもこう書いてあります。

We were also thrilled to see that this enthusiasm extended beyond the Java language to all of the various programming languages that have been implemented on top of the Java virtual machine

Google App Engine について

Java標準との互換性については、「App Engine Java Overview - Google App Engine - Google Code」で標準的なJavaプログラムがそのまま、スケーラブルな環境で動作するとのこと。

With App Engine, you can build web applications using standard Java technologies and run them on Google's scalable infrastructure.

The Java environment provides a Java 6 JVM, a Java Servlets interface, and support for standard interfaces to the App Engine scalable datastore and services, such as JDO, JPA, JavaMail, and JCache.

Java 6 VMとJava Servletsに対応するようです。ただし、ブログにはまだ換性の問題があるかもしれないので確認していきたいとの記述もあります。

We know that there will be some rough edges when it comes to compatibility, but we're looking forward to working with you to smooth those out.

またAppEngineでのJava開発を促進するために、Google Plugin for Eclipseの開発も進めているということです。

オラクルやIBMと提携すればビジネスアプリケーションのプラットフォームに

これで、Google AppEngineに多数のJava開発者がどっと流れ込むことになるでしょう。と同時に、AppEngineがビジネスアプリケーションのプラットフォームとして本格的な一歩を踏み出したのではないでしょうか。

例えば、OracleがGoogleと提携してWebLogic ServerをAppEngineでクラウド上に展開するようなことになれば、その上に構築されている膨大なビジネスアプリケーションがクラウドで動作するようになります(現時点でJava EEへの対応はしていないようですが)。IBMもそれ以外のJavaベンダーも同様に、クラウド戦略としてGoogleとの提携を真剣に検討するのではないでしょうか。

こうしたベンダーとの提携は、エンタープライズ分野の経験が乏しいGoogleにとっても、クラウドの新たな市場を切り開くために渡りに船なはずです。

逆に、こうした提携が本格的に行われてビジネスアプリケーションのプラットフォームとして成長してくるとなれば、Windows Azureを抱えるマイクロソフトにとってはおだやかなできごとではありません。

こう考えるとGoogle AppEngineのJava対応は、「Windows vs Java」がクラウドに場所を移して再び勃発する前触れではないか、と考えるのはちょっと大げさすぎますか

本エントリはBlog on Publickeyからの転載です。

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