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夏目房之介の「で?」

「UNDESTANDING COMICS」講読グループ発表のゼミの板書

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SCOTT McCLOUD「UNDESTANDING COMICS」講読グループ発表(2019年6月5日)のゼミの板書。さて何を言おうとしてるんでしょうか?

この本は、90年代に出て、その後の英語圏でのマンガ論に大きな影響を与えた歴史的なテキスト。研究書というより、一般向けの「面白い」マンガ読み物であり、時代的な制約を受けたものでもあり、現在から批判するのはたやすい。その点は、今の学生にはなかなか取れない観点でもあった。
1)三角形は「Understanding」(日本語訳「マンガ学」)の例の三角(Reality ーLangage ーThe picture plane)で、マクラウドも僕も、後から眺めれば「時代」の知的文脈、文化の枠組、社会的諸条件に規定されて、そこから出られない。しかし、人は常にそこから少しでも超え出た領域や外部(赤字)を目指すし、外から見たいと思う。
2)そうした成立したテキストが何百年、何千年後まで伝わると、まったく別の文脈の中で別の意味をもったりする。中国古典のように。
3)もうひとつの図は、日本語訳では、マクラウドの構図(リアリティと記号の間をカートゥーン=漫画絵が媒介する)が見えにくくなっている、という小田切博の指摘を図式にしたもの。
4)「山」は、学生から「絵と言葉が対立するということがよくわからない」という疑問に、漢字という文字をもった文化圏では、絵と文字はむしろ繋がったものと捉えやすいという説明で、山の象形文字を書いたもの。
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