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NTTコミュニケーションズは顧客のデジタルトランスフォーメーションのイネーブラーになれるか

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 先日、NTTコミュニケーションズが2019年度事業戦略説明会を開催した。テーマ的にはネットワークインフラの提供から、顧客のデジタルトランスフォーメーションのイネーブラーになると言うもの。

 NTTコミュニケーションズは1999年に設立、当初は電話やネットワークのビジネスが87%だった。それが現状では57%まで下がっている。一方で海外の収益は7%から25%に増えている。このようにビジネスの中身が変わっていく中で、これからは顧客のデジタルトランスフォーメーションの「イネーブラー役」になると言うわけだ。基本的には企業のグローバル化、クラウド化をサポートすることになる。

 そして企業のデジタルトランスフォーメーションで鍵を握るのが、デジタルデータの活用だ。ビッグデータから導き出される事実や予測から、既存ビジネスの改革や新ビジネスの創出をする。これを1企業の成長や改革のためだけでなく、社会的な課題の解決や新市場の創造にまで広げていくと言うあたりは、外資企業などとは異なるNTTグループの一員としての発言だろう。そのためにNTTグループでは、「SmartWorld」を提唱しておりこれを実現していくことになる。

 NTTグループでは、昨年の秋に持ち株会社が発表したグローバル事業の統合が7月以降に行われる。結果的にはグローバル事業会社と国内事業会社に分かれることになり、NTTコミュニケーションズは、日系企業のデジタルトランスフォーメーションをEnd To Endでサポートする立場となる。

「データの利活用で顧客のデジタル変革を支援するサービスを提供します。これは大きなチャレンジだけれど、そのために自社開発のサービス、NTTグループ、パートナーのソリューションでサービスラインナップを拡充していきます」と言うのは、NTTコミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長の庄司哲也だ。当然ながら、従来通りデータ利活用の基盤となるインフラサービス群も提供する。ここでの特長はデータガバナンスを確保し、柔軟なインフラを提供できることだと。

 説明会では企業のデジタルトランスフォーメーションのための具体的なソリューションとしていくつか紹介されたが、その中ちょっと興味を惹いたのがサブスクリプションビジネスのサポートソリューションだ。さまざまなものが売り切り型からサービス提供型に変わっており、契約形態は「サブスクリプションモデル」が増えている。サブスクリプション型でサービスを提供する際の費用の決め方をサポートするサービスや、複雑化するサービスの組み合わせと適切なライセンス費用の算出を容易にするためのSaaSなども既に登場している。

 NTTコミュニケーションズでは、企業がサブスクリプション型のビジネスを展開する際に必要となるICTの仕組みを、まとめて提供できるようにすると言う。サブスクリプション型のビジネスを新たに行う際にビジネスプロセスをどう構築すれば良いのか。「そのために必要なものをフルパッケージにして、プラットフォームで提供する準備をしています」と庄司氏。そのためにグループ会社のNTTコムウェアやサブスクリプションコマースにおける総合的なソリューションを展開しているbplatsとも連携する。このサービスを秋には提供を開始する予定であり、最終的にはサブスクリプションビジネスに必要な機能をすべてパッケージングしSaaSで安価に提供するとのことだ。

 インフラの上にこういった企業が変革する際にすぐに使いたくなるようなサービスがあれば、顧客のデジタルトランスフォーメーションのイネーブラー役と言えるだろう。インフラ側のイメージを払拭し、こういったソリューションベンダーの顔が見えるようになれば、真にイネーブラー役になれる日も近いかもしれない。

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