オルタナティブ・ブログ > IT's my business >

IT業界のコメントマニアが始めるブログ。いつまで続くのか?

「YouTube の宣伝効果」を認めた CBS のコンテンツ状況

»

アホでマヌケな米国ハイテク企業』によれば、インターネットで初めてバナー広告を出したのはクアーズであり、クリックレートが 5~10% という大きな成果を生んだことになっています。もちろん、現状ではバナー広告がそれほど高いクリックレートをもたらすことはありませんが、はじめての活動は、それだけでニュース価値があるので、通常の活動よりも大きな効果をもたらすことがあります。しかし、その効果が継続するかどうかは別問題です(本格的な全文検索をはじめて実装したのは altavista ですが、現状はご承知の通り)。

さて、「YouTube によるプロモーション効果はあるのか」というエントリのコメントで、「Youtubeには広告効果はない。(断言)」というエントリを教えていただきました。宣伝効果を示すソースとして、私のエントリで取り上げた YouTube のプレスリリースをコメントしました。これは、YouTube の宣伝効果を大手メディアである CBS が認めたというものです。とはいうものの、ふと現状はどうだろうと思い立って、CBS コンテンツの置かれているページを見てみました。

すべてのコンテンツをランキング順に並べたのはこちらです。興味深いことに視聴数(PV)が多いコンテンツはほとんど4~5か月前の古いものばかりです。2か月前のもので100万PVを達成しているものはありましたが、1か月未満に限ると最高で20万PV程度です。先のプレスリリースでは1か月のPVが160万(1位)~22万(15位)ですが、最近の数字は YouTube 全体の月間ランキングと比べても、よくありません。さらに詳細な情報を調べてみたところ、以下のようになりました。

登録日総PVコンテンツ数平均PV最高PV
4 weeks 以下 2,088,063 261 8,000 208,652
1 month ago 4,395,081 256 17,168 732,174
2 months ago 6,524,272 275 23,725 1,051,604
3 months ago 19,550,698 238 82,146 3,486,797
4 months ago 34,579,762 236 146,524 4,184,518
5 months ago 31,233,751 200 156,169 2,918,707
6 months ago 10,352,650 116 89,247 921,884

つまり、最初の3か月くらいは勢いがあったものの、このところは激しく落ち込んでいることがよくわかります。好意的に解釈すれば、YouTube の宣伝効果のおかげでテレビでの視聴が増え、結果として YouTube の視聴が減ったとみることはできます。YouTube 自体のアクセス数が減っているわけではないので、たんに CBS の番組がつまらなくなったとか(← 好意的?^_^;)。YouTube に CM が入るという話もあるようですが、少なくとも発表当初のインパクトはなくなったらしい CBS が、今でも「YouTube の宣伝効果」を肯定的にとらえているのか気になる今日この頃です。

Comment(0)