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プログラミングでメシが食えるか!?

初めのうちは、自分が何をしているかを、しつこいくらいに伝えないと駄目

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新しい事業を始めるとき、あるいは、自分が新しい立場や役目に就いたときの話です。

周りの人、特に自分より立場が上の人は、「本当に大丈夫なのか?」と思うものです。毎週の定例会議などで、報告書とともに、詳細な報告を求められることでしょう。そんなときに、たとえば、行動計画書や週報に、空白があったとしたらどう思われるかを考えておくことは、自己防衛的にとても大事です。

空白があるということは、「その日は何も仕事をしていないのではないか?」と見られると考えておくくらいの方が良いでしょう。なにしろ、新しいことを始めたということは、結果が出ていないのです。「結果が良いから大丈夫でしょう」というのは通じません。非常に苦しい立場なのです。

始めたことが思うように進んでいないと、周りからは「やり方がおかしいのでは?」「本当にやっているのか?」「そもそも何をやっているんだ?」「そんなにやることがいっぱいあるのか?」「毎日どんな行動をしているのだ?」と、突っ込みたくなるのです。

こんな時は、とにかく「もういいから」と言われるくらいに報告しまくるのがポイントです。どんなことを目指していて、それに向かって日々、どんな行動をしているのかを、事細かく書くのです。そのような行動計画書を提出して、確認しているのに後で文句は言いにくくなりますし、いろいろなアドバイスももらえることでしょう。さらに、何よりも自分自身が、状態をきちんと把握できるようになることがポイントです。

私は入社3年目で事業部を立ち上げ、CADシステムの開発販売を任されました。当時の社長からは、毎週「こんなに開発が進まないのは、遊んでいるからじゃないのか?」と言われたもので、私は頭にきて、それこそソースを1行修正する度に日報に記録し、日々どれだけやることがたくさんあるのかを見えるようにしました。そのほか、お客さんへのデモでどれくらい時間を使っているか、問い合わせ対応はどうか、など、全て書きました。今でもその記録は残っていますが、まあ、書くだけでも結構な労力がかかっていました。それでもそうやって自己防衛しないと、新しいことなど簡単に押しつぶされるものなのです。

その後、CADシステム開発販売はほとんど結果が出ず、出向に行かされたりした後に、たまたまつかんだチャンスをものにして受託開発事業を本格的に立ち上げ、その後は黒字を続けました。そうなると、会議での大げんかは嘘のようになくなるもので、業績と方針を説明するだけで、「よくやっている、その調子でしっかり頼む」となったのです。結果を出して先の見込みを立てられるようになれば、ほとんど何も突っ込まれないのです。

問題は、結果を出すところまでいく間に潰れないでがんばれるかどうかです。他にもいろいろなポイントはあるのですが、まずは身内、つまり社内から冷たい視線を浴びないようにすることです。そのために、自分の考え、行動、経過をしっかり見せることが大切です。新しいことをはじめるのは簡単なことではありませんし、結果はそんなにすぐには出るものではありません。自分の周りを固めながら、一歩一歩歯を食いしばって進むしか道はないのです。

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