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ThinkPad X201sでピークシフト機能を試してみた...これってノートPCサーバ向けにはよくない?

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ThinkPad X220(以下X220)が発表されました。3/29 9:00に"ThinkPad X201sを1年使ってみて分かったこと"をアップして後継機種のX220に少しだけ言及していたのですが、タイミングがばっちりでしたね。いや、単なる偶然です。く、悔しくなんかないんだからね。

X220以外でもThinkPad T420/T520/W520/L520/L420といっせいに発表されました。クラシックThinkPadラインではW7xx以外は出揃ったことになります。

その発表の中でピークシフト機能に関して説明がありました。機能的には夜間に充電して、電源使用量が多い時間帯にAC電源が付いていてもバッテリーで駆動させることで昼間の電源使用量を減少させる機能です。特にAC電源をつけっぱなしでも自動的にバッテリー駆動してくれるのがにくいところでしょう。以前からあった機能ですが、ここに来て急浮上してきました。2011年の関東の夏は暑いですからね(いろんな意味で!)。

この機能はLenovoが配布している省電力マネージャーで設定可能だと"Lenovo ThinkPad ピークシフト機能を使う Peak Shift"で説明されています。また、"自分にできること: ヤシマ作戦@ThinkPad X300"には古い機種でも動くとあります。省電力マネージャーがVer 3.40ならばと但し書きではありますが。

私のX201sは3.45だったためピークシフト機能が選択できませんでした。3.40はないかと調べたところ"ヤシマ作戦@ThinkPad"に3.40のドライバの直リンクが貼ってくれています(感謝!)。そこで、ダウンロード&インストールしてみました。既に新しいドライバーが入っていても古いものに上書き可能です。

設定をしてみるとちゃんとピークシフトを設定可能になります。

わかりづらいですが、バッテリーマークの横のAC電源のアイコンが緑だとピークシフト機能が動いているようです。バッテリーマークにマウスをあわせるとちゃんとピークシフトが動いていると表示されます。

しばらくするとバッテリー駆動時間の終了時間が来るので、AC電源に切り替わりますがまだバッテリ充電禁止時間なので、充電しません。この状態は動きますが、バッテリの充電を平行して行わないようです。

その後バッテリ充電禁止時間を越えると充電が開始されます。

よくできていますね。複数設定できるため、9:00~12:00バッテリ、12:00~13:00充電、13:00~21:00バッテリ、21:00~9:00充電のサイクルも可能なようです(設定だけできたましたが、試していないので正常に動くかわかりません...X201sは朝しか使わないので)。

昨日(2011/3/29)に発表されたX220は外付けバッテリーもつけると23時間使用できるようです。このため、ピークシフト機能を設定して業務時間中はずっと全てバッテリ駆動させることも可能でしょう。なんとも2011年の関東の夏向きな製品です。

なぜ省電力マネージャがver 3.45になったらdisableになったのかわかりませんが(新しい機種のイメージアップかな?)。ThinkPad X/TシリーズはWシリーズと違って十分省電力なので、ピークシフト機能を使う理由がないかも知れませんが。東芝の製品でもピークシフト機能があるようです。ピーク時間の電気使用を抑える意味でも良い機能だと思います。

X220でデカバッテリー&ピークシフト機能で日中時間帯はバッテリー駆動させるのは、いささかやりすぎのような気がしないでもありませんが、"ノートPCサーバの勧め"とあわせて考えると面白いことができそうな予感がします。

ノートPCサーバを勧めたのは、自前UPSの利便性と省電力のところが、電気使用量が苦しい時期にはいいのではないかと考えたためです。ThinkPad X220にデカバッテリーを搭載して、ピークシフト機能で日中はバッテリ駆動させる設定にすれば、業務のピーク時(9:00~21:00)はバッテリー駆動、夜間充電と2011年関東の夏に最もやさしいサーバができあがります。すばらしい!頑丈なThinkPad(長時間駆動に関して頑丈かはわかりませんが)ならばワンシーズン(2011年夏)は余裕で越すことができるのではないでしょうか。筐体よりもバッテリが先に逝ってしまうかも知れませんが。

X220は購入する気はさらさらないのですが、モバイル以外の用途へのクラスチェンジも面白いと思います。

また、東電が周期的に電気使用量を発表しています。このサイトからCSVでデータを持ってきて、バッテリ駆動をONにするかどうか自律的に決めるができるサーバなどがあればより柔軟な運用ができて面白いと思います。現在のピークシフト機能は外部から操作できないためそのような情報を取得できても機能させることはできないのですが、バッテリ付サーバが外部から信号でバッテリ駆動・充電なしAC駆動・充電有AC駆動と三モードを随時変更できれば、東電にやさしいサーバが出来上がります。ただし、この様な機能の需要が長くても2011~2012年まで限定だと思うので商売的は成功しないと思いますが。

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