印象に残るIT業界3つの比喩事例
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インターネット、コンピュータ、ソフトウェア、通信関連など、様々な産業が依存し合って成り立つIT業界は面白い半面、奥が深いです。
私はずっと関わっていますが正直全体の9割は知らないことです。特に技術的な話で 『"XXX" はご存知かと思いますが...』からはじまる "XXX" のほとんどが知らないことです。
だから、IT業界は関係する他の物事を借りて表現し、説明を工夫をします。以下は個人的に今も強く印象に残っている3つの比喩事例です。
1.ITはまるで渋谷駅のようだ
IT設計の複雑さを渋谷駅の増改築を例に、その場しのぎのIT拡充で全体像が見えなくなってませんか?という例えです。
Photo: 渋谷駅はなぜ1日280万人をさばけるのかより
渋谷駅は駅係員、警備員約100名体制で毎日誘導しているようですが、電車が到着するたびに列ができ混雑します。ゆえに渋谷駅をあえて経由しない通勤路を選択している人を何名が知っています。
増改築は今も続いており、最終的に完成するのは2027年のようです。
2.IT業界はファッション業界よりも流行語を創る
IT業界は技術的には新しくなくても、新しい言葉を売り込む文化があります。
"IT業界は女性ファッション業界よりも流行語を創る業界だ"
と言っているのはオラクルの "Larry Ellison" 。
例えば、クラウド・コンピューティングという言葉の示す多くは、新しい技術ではなく、実は50年も前から存在する発想です。
類似する言葉としてユーティリティ・コンピューティング、ユビキタス・コンピューティングなどがあり、これらはクラウド的な発想であるウェブでサービスを提供することに近いです。技術的には新しくなくても、新しい言葉をどんどん売り込む文化があります。
3.IT業界は予言が重要である
と予言するのは元サン・マイクロシステムズの技術責任者 "Greg Papadopoulos"
彼の言うコンピュータとは、サービスを提供する5の企業群のことを指しています。Google, eBay, Amazon.com, Microsoft, Yahoo, Salesforce.com,
あれ、5つじゃなくて6つあるなぁ、と冗談交じりで言うくらいなので、5つとか6つとかの数、挙げている企業名に意味があるわけではありません。
本質は、サービスを構築する技術、サーバーを提供する技術の2つが噛み合いビジネスが成立します。
世界の全てのクラウドサービス提供者は同社のサーバー上で動くのだ、と端的に予言したものでした(たぶん)
如何でしょうか?
あなたの強く印象に残った比喩事例を教えてください。