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【図解】コレ1枚でわかる課題発掘

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営業活動の起点は、お客様の課題を明らかにすることです。課題が明らかになれば、それを解決するための手段であるソリューション、すなわちプロダクトやサービス、あるいはその組合せを提供するビジネスが生まれます。

「お客様の課題を明らかにすること」は「課題発掘」と言われますが、それは必ずしも、お客様の課題を営業であるあなたが知ることではありません。

そもそも、お客様が課題の存在に気付いていないことがあります。もし、そうであれば、あなたは課題を知りようがありません。まずは、課題の存在をお客様に気付いて頂かなくてはなりません。そのためには、「このお客様にはこんな課題があるに違いない」とあなたなりに仮説を立てて、「御社にはこのような課題があるのでは?」は問うことです。

相手が、課題の存在に気付けば、それについてさらに深掘りし、より詳細に、あるいは具体的に課題についての理解を深める必要があります。もし、提示した課題が存在しなければ、「では、このような課題はないでしょうか?」と別の仮説を示すことです。もちろん、そのための下調べや検討は必要となります。もし、「私には分からない」という返答であれば、「分かる人をご紹介頂けないでしょうか?」と問い、きっかけを絶やさないように心がけましょう。

課題を深堀した後は、それを整理しなくてはなりません。どれほどの重要度や緊急度があるのでしょうか、それが経営指標、たとえば利益や在庫回転率、顧客満足度などに影響を与えるのか、具体的な数字を整理することです。また、どのようなソリューションによって、解決できそうなのか、そのための投資金額や期間はどの程度が見込まれるのかの見通しを示すことも必要です。そんな整理のための知識の引き出しは、常にたくさん持ち、中身を埋めておくことです。

整理できたからと言って、そのソリューションを採用してくれるとは限りません。そもそも、「課題があることは分かったが、いま積極的に解決する必要性はない。」とお客様が考えていれば、ビジネスのきっかけにはつながりません。だから、その課題を解決したいという意欲を引き出す必要があります。そのためには、「このままの状態を放置すれば〇〇億円の新たな出費が必要となります。」や「競合他社は御社の最大の収益基盤の半分以上を置き換えてしまうでしょう。このままでいいのですか?」など、具体的な数字や論理的な推論を駆使し、お客様の危機感を高めることです。そうすれば、このままではまずい、何とかしなければと、意欲を引き出す事ができるでしょう。

「気付き」、「整理」、「意欲」のステップを丁寧に進め、是非とも課題を解決したいと思わせることができて、始めて「課題発掘」ができたと言えるのです。

改めて、お客様の「課題」とは何かを定義すれば、お客様の「問題意識」が明確であり、かつ、それを「解決したいという意欲」が存在する状態と言えるでしょう。

お客様の課題を知ったところで、ビジネスのチャンスにはつながりません。「気付き」、「整理」、「意欲」のステップ確実に進め、ぜひ解決したいという意欲を引き出す事ができて、はじめて「課題発掘」ができたと言うことになります。

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