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【図解】コレ1枚でわかるシステムのワークロードとライフタイム

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ウォーターフォール開発では、少人数で仕様を確定した後に、プログラマーを大規模に投入してシステムを開発します。その後は、テスト・フェーズに入って人数は減少し、テストが完了すれば、開発要員は不要となります。

開発が完了した時点で、システムの完成度は最も高く、その後は、徐々に陳腐化してライフ・タイムを全うすることになります。その陳腐化を遅らせるためにユーザーの変更要求に対処し、本番移行後に見つかった不具合を修正するための保守要員を一定数確保しておかなくてはなりません。そのために、ワークロードはシステムのライフタイムに対して、大きな谷と山(ピーク)を作ることになります。

日本の労働法規や慣例では、一度採用した社員は容易に解雇することはできませんから、米国のようにピークに合わせて社員を採用し、終われば解雇することはできません。そこで、一般のユーザー企業は、谷に合わせて必要最小限の社員を情報システム部員として確保し、ワークロードの変動部分をSI事業者に外注するというやり方で、これに対処してきました。

一方、アジャイル開発では、ユーザーに出来るだけ早く価値を提供するために、必要かつビジネスの成果に貢献できる最低限のプロセスをITサービスとしてリリースします。この時点での完成度は低い段階にありますが、リリース後も徐々に機能を拡張しつつ、ユーザーの要請に応えながら継続的に完成度を高めてゆきます。そのため、ワークロードは継続的に増えてゆきます。

オンライン・サービスをお客様に提供する場合や、デジタル・トランスフォーメーションの実現には、このようなやり方が適しているため、アジャイル開発を採用する企業は、今後増えてゆくものと考えられます。

ウオーターフォール開発のように、決められた仕様通りにシステムを開発するのではなく、ユーザーのニーズに俊敏に対応する、あるいは、ユーザーと一緒になって新しいビジネス・モデルを生みだすなど、ユーザーと開発者との関係も大きく変わります。そうなると、外注に全て任せることは現実的ではなくなり、内製化の範囲が拡大してゆくと考えられます。

SI事業者は、これまでの外注業務を受託することから、内製化需要に応え支援する業務へと、業務の範囲を拡げてゆく必要に迫られることになるでしょう。

ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA

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総集編
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【改訂】これからのビジネス戦略
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講演資料:
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【SIer向イベント】Sierはもういらない! DX時代にそう言われないために

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