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【図解】コレ1枚でわかる人工知能と付き合う3つの方法

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■人間と機械との「自然な関係」を築く

機械の操作を自然な対話でおこなう技術が、普及しはじめています。自然な対話で機械の操作やITサービスが使えるようになれば、画面タッチやキーボード入力は不要になり、操作が煩わしいから使いたくないと考える人たちがITを使えるようになり、利用者の裾野は大きく広がります。

それが当たり前の世の中になれば、それなくして生活ができない世界を生みだしてしまうかもしれません。

音声での操作ばかりではありません。個人の行動パターンや健康状態、趣味嗜好は、IoTやソーシャル・メディアによってことごとく把握されてゆきます。それに合わせて、食事や買い物、健康について、その人にふさわしい、あるいは必要としているであろうと予測し、情報を提供してくれるようになります。「余計なお世話」といった側面もありますが、それが便利で役に立つとなれば、多くの人はそれを受け入れることになるでしょう。

このように、AIの技術は、ひとりひとりの人間に寄り添い、人間と機械との「自然な関係」を築く助けになろうとしています。

■膨大なデータから「仮設」を見つけ出す

ソーシャル・メディアやIoTによって集められた膨大なデータから価値ある情報や洞察を見つけようというのもAIの得意とするところです。

データは膨大であればあるほど、精緻で網羅的に現実を写し取っています。しかし、それは同時にそれを解釈し整理することを難しくします。「機械学習」は、そんな膨大なデータに潜む規則性や関係性を見つけ出してくれます。

かつてコンピュータは人間が立てた仮説に基づき処理フローを描き、それに従ってプログラムを作っていました。例えば、「こういう手順で仕事を進めれば、仕事の効率は良くなるはず」と経験者の知見や体験を踏まえて仮説を立てて、それを前提にプログラムを作っていました。

一方、AIは、その仮説を膨大なデータから見つけ出してくれます。これまでのやり方とは正反対のアプローチです。データに裏付けられた仮説は時にして人間の経験や勘と一致しないこともあります。

しかし、思いも寄らなかった「AIが膨大なデータを解析して導いた最適解」を実際に試してみたら「人間の経験や勘から導いた最適解」よりも優れた結果が出てしまったといった事例が数多く報告されています。

例えば、囲碁の世界チャンピオンを打ち負かしたAlpha Goは、人間の最高の英知を打ち負かしたわけですから、それは紛れもなく「最適解」だったのです。

しかし、人間の経験や勘がうまく説明できないように、人工知能もなぜそのようになったかを教えてくれません。そこで、プロ棋士たちは、Alpha Goがなぜそんな手を打ったのかを考え、これまでの常識を上書きしようとしているそうです。AIの進化が人間の進化を促しているとも言えるでしょう。そんな共進化の役割をAIは果たしてくれるのかもしれません。

■ 状況や変化を読み取り自律的に動作する

モノそのものや周囲の状況、あるいはその変化を学習し、最適解を見つけ出し、自身で判断・動作する自律化の能力を実現してくれるのもAIです。例えば、自動運転車や自ら職人技を身につける産業用ロボット、自動で土木工事をしてくれる建設機械などは、そんな自律化の適用例です。

これまでは人間にしかできなかった判断をAIが行い、その機能が組み込まれたロボットが自律的に動作するなどは、当たり前になるでしょう。

確かに、AIは人間の能力に匹敵するかそれ以上の能力を発揮しますが、何をしたいか、何を解決したいのかといった問いを生みだすのは人間しかできません。例えば、次のようなことです。

  • 囲碁の世界チャンピオンを打ち負かすAIを作りたい。
  • 匠の技でものづくりができるロボットを作りたい。
  • 土木工事現場の人手不足の問題を解決したい。

AIには、こんなことができる能力はありません。将来、そのようなAIが実現するかどうかは分かりませんが、当面はそのようなことを不安に思うより、既に実現している現実的な能力や役割に注目し、自社のサービスや商品に取り込んでゆくことを考えてみてはどうでしょう。

ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA

【7月度のコンテンツを更新しました】

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  • RPAのプレゼンテーションに新しい資料を加えました。
  • 講演資料:「デジタル・トランスフォーメーションの本質と「共創」戦略」を追加しました。
  • 動画セミナーを3編追加いたしました。

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総集編
【改訂】総集編 2019年7月版・最新の資料を反映しました。

動画セミナー/ITソリューション塾・第31期
【改訂】IoT
【改訂】AI
【改訂】コレからの開発と運用

ITソリューション塾・最新教材ライブラリー/ITソリューション塾・第31期
【改訂】IoT
【改訂】AI
【改訂】コレからの開発と運用

ビジネス戦略編
【新規】OMO(Online Merges with Offline) p.5
【新規】デジタル・トランスフォーメーションとOMO p.16
【新規】デジタイゼーションとデジタライゼーション p.22
【新規】DX事業とは p.43
【改訂】DXを支えるテクノロジー p.55
【新規】Legacy ITとModern IT p.54
【新規】事業戦略を考える p.79

サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
【新規】IoTセキュリティ p.82

サービス&アプリケーション・先進技術編/AI
【新規】特化型と汎用型の違い p.13
【新規】ルールベースと機械学習 p.73
【改訂】知能・身体・外的環境とAI p.80
【改訂】機械と意識とAI p.81
【新規】学習と推論の関係 p.79
【新規】創造力とは何か P.114

ITインフラとプラットフォーム編
*変更はありません

クラウド・コンピューティング編
【改訂】クラウド・サービスの区分 p.43
【新規】なぜクラウド・ネイティブにシフトするのか p.105

サービス&アプリケーション・基本編
Frontier One Inc. (鍋野敬一郎氏)より提供の資料
【新規】ERPの進化 :業務システムの寄せ集めから次世代ERPへ p.18
【新規】SAPの提唱するインテリジェンス・エンタープライズp.19
【新規】SAPにおけるAIの定義(2018)p.20
【新規】SAP Leonardo :ERP+機械学習p.21
【新規】SAP Leonardo : ERP + AI = Intelligent Apps ! p.22

開発と運用編
【改訂】ビジネス・スピードを加速する方法 p.41

ITの歴史と最新のトレンド編
*変更はありません

テクノロジー・トピックス編
Facebook LIBRA
【新規】LIBRA協会の参加企業 p.52
【新規】LIBRAとは p.53
【新規】LIBRAとBit Coin との違い p.54
【新規】LIBRAへの懸念 p.55

RPA
【新規】AI-OCRの事例 p.25
【新規】導入上の留意点 p.26
【新規】成果をあげるための取り組み p.27
【新規】プロセス・マイニングとRPA 32

講演資料:デジタル・トランスフォーメーションの本質と「共創」戦略

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