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信用経済・評価経済が近づくなか、基盤となる信用スコアリングがどう実現され活用されるのか、紹介します。

信用情報の利活用に向けた各国の状況

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 個人の信用情報をどの主体がどう蓄積するかは、国や地域によっても扱いが異なる。中国では行政や一部の企業が社会信用システムの構築の名の下、個人の信用情報を中央集権的に掌握、管理している。これにより、急速なスピードで信用情報や信用スコアの活用が進んだ経緯はあれど、スコアが低いために社会の利便性が極度に低下し、不利益を被る個人も一部でてきており、ディストピアと称されることもある。逆に欧州ではGDPR(EU一般データ保護規則)が施行され、個人が自分の情報をどの企業にどこまで渡すかを意思決定できる状態になっており、中央集権的な管理ではなく個人に信用情報がより強く帰着される傾向にあるといえる。個人データの蓄積方法や主体に違いはあれど、中国、欧州双方で、個人データを利活用する土台の整備はされてきていると言える。

 今後、日本でも、個人の信用情報は、信用スコアの算定とそれに基づくサービスとして利活用されていくだろう。信用スコアに関する事業としては、ソフトバンクとみずほ銀行の合弁会社であるJ.scoreを端緒とし、すでにドコモも参入を公表している。一方、現状の日本では、各行政や企業が個人の信用情報を個別に保有しており、今年5月に改定された個人情報保護法の範疇では、匿名データにマスキングした形でしか、個人データの受け渡しや企業間での利活用はできない状況だ。今後、信用情報の利活用領域に対して、日本でもさらなる法整備を実施していくことが想定されるが、中国型、欧州型のどちらの発想になるかにより、サービスや受け入れられ方に大きな差異が生じることは間違いない。

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