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ICT業界動向やICT関連政策を基に「未来はこんな感じ?」を自分なりの目線で「主張(Assioma)」します。

【ネットの匿名性】 勝間 vs ひろゆき、について思うこと。

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こちらのYoutubeの動画がTwitterで話題になっていたので、私の意見を述べてみたいと思います。


私が考える、ネット上での匿名、実名を情報を発信する側、閲覧する側双方の立場で考えたメリット、デメリット。
■情報を発信する側のメリット

 匿名の場合
 - 個人の社会的権威を取り除く事が出来るので、無名の一般人が、あるコンテンツを創出する事で成功するチャンスが平等に与えられる。
 - 特定の組織や、シガラミにとらわれる事なく、自分の意見を発信出来る
 - 個人が特定されないので、あまり深く考えずに、思ったまま発信出来る
 - 機密情報等を発信しても、特定される可能性が低い
 - 実生活と切り離して、別の自分を演じる事が出来る
 - 会社に隠れて副収入を得る事も可能

 実名の場合
 - 自分という存在を世間に対して知って貰える。
 - 匿名で発信する内容に比べて信憑性を持って閲覧して貰える。
 - 現実社会で培った、実積がネットでも活かせる。
 - メディアとして本人が特定分野に影響力を持つようになれば、ビジネスに繋がる可能性がある。

■情報を発信する側のデメリット

 匿名の場合
  - 閲覧者に対して、信憑性が低いため、信じて貰えない可能性が高い
  - 仮に大人気なコンテンツを創出しても、自分だと認めて貰えない可能性がある

 実名の場合
  - 企業等に所属している場合に、実名での活動を禁止される可能性がある
  - ネットで炎上した場合等に、会社等にクレームが寄せられる可能性がある
  - 副業禁止の企業に務めている場合、ネットでの副収入を得る事が出来ない
  - 有名企業に務めている、著名人で無ければ相手にして貰えない可能性がある
  - 機密情報等を発信すれば、社会的信頼が無くなる
  - 身上・思想調査や犯罪に悪用される危険性がある

■情報を閲覧する側のメリット

 匿名の情報発信者の情報を閲覧する場合
  - 機密情報や企業の内情、暴露話等に遭遇出来る

 実名の情報発信者の情報を閲覧する場合
  - その人のバッククラウンドによっては、非常に正確で速い情報ソースとなる。
  - 匿名情報と比較して信憑性が高い
  - 疑問点がある場合等でも、ディスカッション出来る

■情報を閲覧する側のデメリット

 匿名の情報発信者の情報を閲覧する場合
  - 内容を信じるには、情報のソースの正確性等を確かめる必要がある

 実名の情報発信者の情報を閲覧する場合
  - 実名だからといって全ての情報が正しいわけでは無い

■私の考え
 私はTwitter、ブログ、mixi、gmailこの四つにアカウントを持っていますが、全て実名です。ですから、私は匿名派、実名派どちらかと言われれば「実名派」になります。

 私が実名で活動を初めたのは、2009年の10月からですが著書を出版したのがきっかけです。著書を出版した事で、自分の本を購入頂いた方と直接繋がりたかったというのが実名活動を開始した動機です。

 自分が書いた書籍を購入して頂いた方一人一人に感謝の気持ちを伝えたかったですし、改善点や、記述の誤り、疑問点等があれば、直接対応したいという思いもありました。

 そのお陰でたくさんの読書の方と、Twitter等を通して繋がる事が出来ました。この繋がりは私にとって一生の財産です。もし、匿名でこっそり活動していたなら、これ程たくさんの方々と繋がる事が出来たかは疑問です。

 ですから、「自分で世の中に対して何かを発表したい」という方々は、堂々と実名を名乗るべきではないかと思います。世の中に何かを伝えたいと思うなら、それは自分の発言内容に対して責任を追うべきだと思います。ただ、責任を追う事とは「正確である事」とは違うと思います。誤りがあれば、素直に訂正する心構えがあれば良いと思います。実生活と同じですよね。

 「別に世の中に対して何かを発表したいなんて思わないよ」という方で、ネットはあくまでも「気軽に徘徊する場」と考えている方々。私も実名活動する前まではこちら側でしたし、大半の方々がそう考えているのではないかと思います。そういう場合には「匿名」で良いですよね。何も全ての人が「実名」を強制されるのは、ネットの世界が窮屈な世の中になってしまいますから。

 匿名か実名か、それは本人がネットという道具をどういう風に使いたいかで、使い方を変えれば良いだけだと思います。「どちらか一つにする」という極論が、議論を発散させてしまい、有意義な議論に結びつかない原因になっているのだと思います。(視聴率が取れれば良いというだけで、結局まともな議論の場を作る気の無いメディアに踊らされているだけですよね)

■大切な事はネットをどう活用するかを正しく教育すること
 匿名か実名か?と言われれば、それは発信する側が、各々のメリット、デメリットを理解して使い分ければ良いと私は思います。

 大切な事は、匿名によるネット活動は、良質なコンテンツを創造する事がある反面、誹謗中傷、違法コンテンツの流通拡大、若年層の性被害、といった、負の要素を生み出す事が多い点であり、これは事実です。こういった負の要素が拡大しないように、ネットの利活用に対して正しい教育を、義務教育等で正しく教育すべきでは無いかと思います。

 確かにネット上ではIPアドレスの割り当て状況を管理する義務はISPにありますが、2ch等に誹謗中傷が書き込まれ、それに対して削除要請を行っても、現実に削除されるかどうかは別問題です。※2chが悪いというわけではなく、コンテンツプロパイダー側とISP側、書き込みした人物とそれぞれの言い分や、現行法の絡みによって、Youtubeでもどこでも同じ話です。例えば違法動画という申告があっても、それが本当に違法かどうかをコンテンツプロパイダーは確認する手段がありません。もし書き込みした人物に許可無く勝手に削除すれば、それが違法動画で無かった場合に、コンテンツプロパイダーが書き込み者に訴えられる事もありえます。

 包丁を料理をするために使う人も居れば、殺人の道具として使う人も居ます。ネットも同じです。情報収集の道具として利活用する人も居れば、犯罪に利用する人も多く居ます。道徳の時間で人を傷つけては駄目だよ、思いやりをもって生きなさいと教えられる時間はあります。しかし、ネットで違法コンテンツをダウンロードするのは犯罪だよ、誹謗中傷を書き込めば、それは現実社会で悪口を言うより、多くの人に伝わるし、下手したら一生消される事なくネットに残るかもしれないからとても相手を傷つけてしまうかもしれないよ、ネットは完全に匿名ではないんだよ、IPアドレスが割り当てられていて、誰が書いたのかは実際には特定する事が出来るんだよ、でも、ネットは良い事に使えば誰にでも平等にチャンスを与えてくれて、色んな可能性があるんだよ、といったような事を教える時間はありません。

 光の道が検討され、ネットのインフラが強化される事は賛成です。しかし、そのインフラを一人一人が社会を活性化するために、どう活用すべきかを教育に取り入れるべきでは無いかと思います。

■参考記事
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■著書及び自己紹介
自己紹介:大元隆志
著書:IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入




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