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驚異的なiPadの顧客満足度。購入者の91%が「買って満足」と回答。

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先日米国のChangeWave Research社がiPadの需要動向に関するレポートを発表しました。
その発表結果を紹介します。

■iPadの将来需要
iPad発売前の2月時点での市場のiPadへの購買意欲は4% Very Likely;、9% Somewhat Likelyでしたが、発売後でもその購買意欲は衰えておらず、7% Very Likely;、13% Somewhat Likelyとなり、今後も暫くは需要が継続するであろうと予測しています。

■購入者の満足度
153人のiPadを購入した人達の感想をまとめたのがこちらのグラフ。なんと、購入した人の91%がとても高い満足度を得ているという驚異的な結果となっている。

Ipadflash2

■iPadの一番好きな所は?
スクリーンサイズと品質、今までのPCでは味わえなかった簡単な操作性が、評価されているようです。直感的で誰でも操作出来るため、居間とリビングに一台ずつ置いて、写真やウェブにアクセスしたい時に、家族の誰かが「ひょいと拾って」使ったり、なんていう意見もあるようです。

Ipadx1

■iPadの嫌な所は?
Appleの主張とはうらはらに、Flashがサポートされていない事を不満に感じているユーザは多いようです。また、インターネットの接続性に不満を感じているユーザが多いのも特徴的ですね。iPadの電波出力が弱いという問題が度々報告されていますが、デザイン性を重視するためにアルミ性の筐体の中にアンテナを内包しているので、電波出力が弱くなってしまうのは仕方ないと言った所でしょうか。

あとはやはり重さを欠点とするユーザは多いようですね。しかし、ChangeReportは「とはいったものの、iPadを失敗と言わしめるような、"決定的な欠点"と呼べるものは見当たらず、これは非常に良い調査結果と言える」と付け加えています。

Ipadflash1

■iPadを何に使ってる?
その画面の大きさを活かしてか、インターネットの閲覧、eメールの閲覧、ビデオ視聴が多いというのが特徴的ですね。PCの代替品でもありエンターティメントを楽しむデバイスと言えるでしょう。

意外と思ったのが、ゲームよりも、ebookを楽しんでいる人の方が多かったこと。これからのゲームコンテンツの充実具合で変化が現れるのかが見ものですね。そして、音楽を聞くユーザは思ったより低いようですね。もしかすると、iPadはiPhone等と異なり、一人で使う物ではなくて家族の居る場所(リビング、居間)で使う物という傾向があり、趣味趣向が別れやすい音楽視聴にはiPadは不向きなのかもしれませんね。

Ipad3

■電子書籍としてのiPad
電子書籍を保有する245人に、電子書籍を読む時にどのデバイスを利用しているか?というアンケートの結果がこちらになります。

Kindle (Amazon) 62%
iPad (Apple) 16%
Sony Reader (Sony) 7%
A Smart Phone with eBook Capability 7%
Nook (Barnes & Noble) 3%
Other 7%

大方の予想通り、電子書籍市場ではKindleが圧倒的な強さを見せているようです。しかし、iPadは登場して僅か二ヶ月程度の間に16%ものシェアを獲得していることになり、今後これがどこまで伸びていくか、興味深い所です。

そして、この245人に、電子書籍で読むコンテンツの内容が、iPadが発売される前の2月と発売された後の5月で変化が生じたかを調査した結果がこちらになります。

Ipadx3

eBookが僅かに減少し、新聞、雑誌の視聴が大きく増加した事がわかります。これはiPad上で新聞と雑誌を読む人が増加したためと考えられます。

これを裏付けるデータがこちらのグラフとなります。このグラフはiPadで電子書籍を読んでいる人と、その他のデバイスで電子書籍を読んでいる人で、新聞と、雑誌を電子書籍リーダで読んだ事があるか?という質問に対する結果です。

Ipadx2

この結果から、iPad上で電子書籍を読んでいる人の50%が新聞を読んだ、38%が雑誌を読んだと回答しており、他の電子書籍リーダと比較して、新聞と雑誌を読むという需要が非常に高いと考える事がうかがえます。

日本では電子書籍というと出版業界の話題で持ち切りですが、こういった結果を基に、新聞業界等も新たな需要開拓のチャンスと見て、行動を起こすべきではないかと思います。ネットならではの適切な価格と、iPadのユーザビリテイ、モビリティがあれば、きっと購読部数の落ちている日本の新聞市場でも新規市場獲得のチャンスとなるでしょう。

■IT業界のディズニーを目指すapple
今回の調査結果から、私はiPadはとてもクールで、持っている事がステータスであり、居間やリビングの電子機器の主役になるかもしれないと感じました。

そう感じた幾つかの理由は以下の通りです。

 ・ゲームよりも、ビジネス用途(新聞、雑誌、情報収集)
 ・家庭内では一人で使うより、誰でも使える操作性で、家族全員で使うポータブルデバイス
 ・ウィルス、アダルト、暴力的な物は排除されるアップルストアで家族全員が安心安全に利用可能

良いか悪いかは別として、アップルのクローズドな世界では、PCに比べて安心・安全であり、猥褻なコンテンツへのアクセスも限定的と言えます。家庭の主役になるためには、こういった「感覚」というのは非常に大切だと思うのです。家族全員が安心して楽しむ事が出来て、世界中の人々から愛されるキャラクターや映画を創ろうとするディズニーの思想に似たものを感じます。

PCは確かに自由です。しかし、家族全員が誰でも使いこなすというのは、やはり難しいでしょう。ウィルスに感染する恐れは常にありますし、世界中の動画サイトには、大量のアダルトコンテンツがアップロードされています。

PCに対するネガティブなイメージは、「怖い、犯罪に巻き込まれそう、子供が猥褻なコンテンツを見たり、性犯罪に巻き込まれそう」という物が常に上位に挙げられます。こういう状況では、リビングの主役になる事は難しく、部屋でこっそり使うものというイメージをぬぐいきれないのでは無いかと思います。

Googleがソニーと提携して、TVを使ってリビングの主役になろうとしています。しかし、リビングにおいてGoogleの「自由、オープン性」は危険なコンテンツにいつでもアクセス可能であるという事も意味します。

パーソナルデバイスとしての iPhone対Google Nexus One。
リビングの主役としての iPad対Google TV

パーソナルデバイスとして、自分だけの自由で自分好みなデバイスにしたいという欲求が大切なモバイル端末ではgoogleに軍牌が挙がるように思います。

しかし、もし、Appleがリビングの主役を狙っているとしたならば、私は「安心・安全」なジョブスワールドを作ろうとしている、iPadが勝利するのではないかと思います。

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