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ICT業界動向やICT関連政策を基に「未来はこんな感じ?」を自分なりの目線で「主張(Assioma)」します。

各社のAndroid端末から今後のモバイルトラフィックを予想する

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本日KDDIさんから初のアンドロイド端末が発表され、DoCoMoさんソフトバンクさんの三社からアンドロイド端末が出揃いました。

2008年から登場したアンドロイドはスマートフォン市場で急激にシェアを拡大中です。
Gosmartphoneosr61
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■海外のアンドロイド端末も含めたスペックの比較■
こちらの比較表を御覧下さい。これは、海外で発売されているアンドロイド端末も含めた比較表です。※クリックして頂くと大きくなります。

Androidspec

この比較表で個人的に注目したい点は以下の三点です。
 ・Motorola Droidを除いて、全ての端末で1GHz Snapdragonを採用
 ・Display Resolutionは800 x 480以上
 ・全ての端末でWiFi搭載

そして、こちらが、先日のソフトバンクオープンDAYで孫さんが使用していた、アンドロイド2.1と1.6の比較表です。
79728739

ここで、注目すべきはアンドロイド2.1がHTML5をサポートしている所です。

■ゲーム機の市場を奪うスマートフォン■
Flurry Analyticsのレポートによると、米国の携帯ゲーム機市場で2008年には5%だったiPhoneが2009年には19%になり、PSP、Nintendo DSシェアを奪ってきているとの事です。

Iphoneusportablegameshare2009

現在iPadでテストされているアプリケーションでも、ゲームが最も多くテストされているとしています。
Flurryapptestingipad
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■これらの事から何が言えるか?■
上述した内容から以下のトラフィックトレンドとなると推測しています。
 ・CPUパワーが向上したため、より複雑なコンテンツを実行出来るようになり、携帯ゲーム機との対立がより鮮明になる。
 ・Display Resolutionの高解像度化に伴ない、Youtube等の動画サイトの閲覧がPCと遜色無くなり、モバイルによる動画視聴が増加する。
 ・上記二点によるコンテンツサイズが増加すると予想され、更にWiFiオフロードを利用する事で、
  キャリアのバックボーンではモバイルトラフィックが増加する。モバイルバックホールでは帯域増が必要となるでしょう。
 ・HTML5に対応しているため、HTML5対応サイト閲覧時にはFlash対応サイトに比べてセッション数が増加する。NAT、FireWall、Proxy等のSession Awareな装置は処理能力の増強を図る必要が出て来るでしょう。

■IPv4アドレス枯渇対策とセッション増■
 モバイルトラフィックといえども、キャリアの中に入れば固定回線を経由してInternetへ抜けて行きます。そこで個人的に気にしているのが、IPv4枯渇対策に伴なうLarge Scale Nat(LSN)の導入です。LSNはキャリアグレードのNAT装置(正確にはNAPT)ですから、当然Session Awareな装置の一つです。

 iPadの発売を控え動画サイト等でも、FlashだけでなくHTML5対応を検討するサイトが増えてきています。

 最近ではMixiやモバゲータウン、Greeのソーシャルアプリケーションが好調で、携帯端末型の一人で楽しむゲームとは異なり、大勢の友達同士で協力しあうタイプが人気です。これらのオンライン前提のゲームはダウンロード型のゲームとは異なり、その都度サーバへアクセスを行うのが特徴で、これもセッション数を増加させる要因に繋がります。

 Google Map等ですっかり有名になったAjaxスタイルによるウェブデザインも大量にセッション数を増加させます。

 従来までは、キャリアにとってトラフィック増と言えばインターフェースの増強が常套手段でしたが、「土管」の部分にSession Awareな装置が導入されれば、こういったセッション増に対する対応も必要になります。

 LSNを検討する時には、こういった「セッション増」という新たなトラフィックトレンドについても考慮する必要があるのではないかと私は思います。

■SIMフリーが実現すれば、利用料金が上がる?かも■
 スマートフォンは現在のトレンドでは、より多機能、より高性能に進化していく傾向にあります。キャリアのインフラ投資を上回るペースで今後も端末スペックが向上していくかもしれません。そして、端末のスペックが向上すれば、よりユーザに刺激的な体験を経験させるため、CPはよりリッチなコンテンツを投入してくるでしょう。

 では、「キャリアはインフラ投資が一巡するまで、性能の良い端末を発売しなければ良い」と思う人もいるかもしれません。しかし、世間の流れは携帯使用を限定する「SIMロック」の解除を検討する方向にあります。
 
 SIMロックの解除が可能になれば、もはやキャリアに利用可能な端末を制御する事は不可能です。端末を開発するメーカの性能競争とCPのリッチコンテンツ競争に翻弄され、トラフィック増とセッション増は増えるけれど加入者は増えずにインカムも増えない中でインフラ投資を行い続けるという、「インフラ投資は誰のために?」という状況が訪れるのではないかと、懸念しています。

 最後の一撃になるのが、700Mhz帯を巡った周波数の見直し必要論でしょう。SIMロックが解除されても、周波数帯が異なれば海外製の携帯電話は使用出来ませんが、周波数も同じとなれば、海外製の携帯も自由に利用する事が可能になります。(当然手続きは必要ですが)

 消費者の観点で見れば、SIMロック解除、周波数の海外との協調は良い事のように感じます。

 しかし、結果としてキャリアの設備投資が大きくなれば、その設備投資は結局の所どこかで回収せねばならず、利用料金の増加という形で跳ね返って来ないか、心配になる今日この頃です。

Comment(2)

コメント

今泉さん

コメント有難う御座います。おー、それ更新されたんですね。読んどきます!

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