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ICT業界動向やICT関連政策を基に「未来はこんな感じ?」を自分なりの目線で「主張(Assioma)」します。

IPv4アドレス枯渇対策の問題点 : メーカ情報公開の遅さ

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私自身、昨年末に「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」という書籍を執筆し、IPv4アドレス枯渇というものは、夢物語ではなくて、きっとこのまま対処しなければ、いつか訪れるであろうとは感じています。

既にIPv4のアドレス在庫は24ブロックしかなく、43億個存在するIPv4アドレス全体数の10%を割りました。IPv4アドレスブロックはここ数年年間平均で10個ずつ消費されて行っているので、単純計算で後2年前後で無くなるであろうと予想出来ます。更に残りアドレスブロックが5つになった段階で、全世界の5つのレジストリに各1ブロックずつ割り当てられる取り決めになっているので、民間で使用可能なアドレスブロックの残りは実質、19ブロツクしかないと考えても差し支えありません。

年間平均で10個消費されるのに、19ブロツクしか無いとすれば、単純計算でも2年もたない事がわかります。
この辺りについて、興味のある方はこちらに私の書籍の記事抜粋が御座いますので、お読み頂ければと思います。

そして、水面下では、日々この問題に対して、たくさんの方が努力をされています。

しかし、時折これは問題かもしれないと感じる事があります。それは、メーカさんのIPv6対応の遅さです。遅いといっても、製品自体は対応している事は最近は多いのですが、情報公開面での遅さです。

最近IPv4アドレス枯渇に対する市場の認知度は少しずつ上昇してきており、周囲でもIPv4アドレス枯渇の話題を耳にするケースも増えてきたと感じています。

IIPv6導入プランを検討するために、移行ステップを検討するのですが、そこで必要になるのが、各メーカさんの製品、ソフトウェアのIPv6対応状況の確認です。この情報を求めてメーカ・サイトに訪れて、「IPv6対応が行われている製品は何か?」というシンプルな疑問を解決するためには、かなりそのメーカのサイト構成を把握していなければ辿り着け無かったり、そもそも記載が無かったりと、結局メーカ担当営業に問い合せるしかなかったりという事が多く、とてつもなく時間がかかるのが現実です。

試しに、皆さんの普段お付き合いのあるメーカサイトへアクセスして、以下の情報を調べようとしてみて下さい。10分以内に見つかれば奇跡に近い。下手をすれば1時間調べても見つからず、結局は「お問い合わせ窓口」に問い合わせるしか手段が無くなるという事が、大半なのでは無いかと思います。


  ① 自社で導入している製品のIPv6対応状況の確認
  ② 新規で購入しようとしている製品のIPv6対応状況の確認

メーカサイドの視点で考えれば、IPv4アドレス枯渇対策より、クラウドビジネスに注力したいという事なのだろうとは思いますが、IPv4アドレス枯渇対策はインターネットの円滑な成長を維持していくためにも、取り組んで居かなければならない問題です。いざという時に、IPv6導入プランを迅速に勧めるためには、プロダクトのIPv6対応状況把握は必須です。しかも、私の経験上、これは結構な時間を占める事になります。そして、これが洗い出せないと幾つかの移行方法を検討する際のコストシュミレーションが行えず、先へ進む事が出来ません。

自社の製品群のIPv6対応状況をプロダクト単位でびっちり網羅してくださいとまでは申しませんが、せめてシリーズ単位で結構なので、IPv6サポート状況をどこか判り易い所に記載しておいて頂ければ助かります。

現在IPv4枯渇TFのサイトや、雑誌の特集であったり、私の書籍等を利用する事で、移行プランの検討方法自体は、「こんな感じかな?」と全体像を掴める情報は世の中に出まわってきています。

今、一番情報公開が進んでいないのは、各メーカの対応状況だと思いますので、せっかくIPv6対応している製品を買って貰うチャンスでもあるのですから、ここは一つ、情報公開にも力を入れて頂ければと思います。

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