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組織を活性化させていく上で外せないポイントを、企業や組織が抱える問題や課題と照らし合わせて分かりやすく解説します。日々現場でコンサルティングワークに奔走するコンサルタントが、それぞれの得意領域に沿って交代でご紹介します。

企業における「人材育成」の必要性

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陽春の候、皆様風邪など召されずにお過ごしでしょうか。

日々、様々なお客様との打合せにおいて、企業における「人材育成」の必要性について考えさせられます。

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ハーバード大学教授のロバート・カッツは、企業で働く人材に必要となる能力を①テクニカルスキル、②ヒューマンスキル、③コンセプチュアルスキルの3つに整理し、会社における職位が上がるにつれ、テクニカルスキルの重要度が相対的に下がり、コンセプチャルスキルとヒューマンスキルの重要度が高まると指摘しています。

また、業種によっても変わるとされており、例えばITサービス市場では各社の技術力に差が無くなりつつあるため、人的スキルであるコンセプチャルスキルとヒューマンスキルが競争力の創出に大きく影響していると考えられます。また顧客と接する業務の場合、技術・スキル・能力など個人や企業のコアになっているものは目に見えないため、顧客との初期の関係では目に見えるものが多いヒューマンスキルが信頼の獲得に極めて重要になります。昨今のビジネスにおいては競争激化に伴い、商品/サービスに対して付加価値による差別化が求められています。その付加価値を創出するのは「ヒト」であり、人材育成も人材の「質」を向上させることがこれまで以上に求められます。

一方で、人材育成の実施可否が事業業績に左右されている場合、一度の業績低下から悪循環に陥り、回復することが困難になる可能性が高くなります。そのため、継続的/安定的に人材育成ができる仕組み/基盤を備える必要があります。

人材育成で最も大切なことは、単に一人一人の成長を促すだけではなく、個々人の能力を会社の資産として管理し、更に運用(活かす)していくことが重要になり、それこそが「企業の永続的に発展」に繋がることになります。

企業の成長に繋がらない人材育成のあり方は、目的が「研修を受講する」という形になりがちであり、そうなりますと研修そのものが「経費(コスト)」と捉えられ、支出の価値となってしまいます。その結果、個人のレベルでは一回の研修ごとに完結し、その定着や次へのステップアップフローに繋がらなくなります。また会社レベルでは、個人の学びや成長を管理しきれず、個々の人材活用が十分に行えないことになります。

企業の成長が見込める望ましい人材育成のあり方は、目的が「一人一人の成長を企業の発展に結びつける」ことにあります。つまり人材育成を会社の「資産」として捉え管理することで、最善の運用(活かし方)が可能になります。その結果、個人のレベルでは、学びや成長が管理されることで、次の成長への課題が明確となりますし、会社レベルとしては、会社がその個人に対してパフォーマンスを継続的に発揮させることが可能になることになります。

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では、「人材を育成する」というのは、どのような状態を作り上げることなのでしょうか。単に〇〇研修という講座を受講することで、それは人材を育成したと言えるのでしょうか。私たちは「仕事に応じて"必要なスキル"を持って、"必要なアウトプット"ができるような状態を作り上げること」が望ましい人材の育成であると捉えています。

そのためにまずは、企業に属する個々人が、「いつ、どこで、何を求められても応えられるようにする」には、必要なタイミングで、必要なスキルを、継続的にインプットでき、アウトプットするトレーニングの場が必要になります。

その次に、トレーニングの場を管理する「管理者」にも注目する必要があります。では、管理者の責務とは何でしょうか。
 ① 個々人のマネジメント
 ② 実績を出す
それだけでなく、この2点の責務を果たすため、必要不可欠な3つ目の要素が
 ③ 管理者が自分自身を高め続ける事
が不可欠な要素となります。管理者の成長が、部下/個々人の成長を啓発します。

これらが企業における「人を育む」風土・文化の醸成に繋がり、ひいては企業の永続的発展に繋がる「人材育成」になっていくのです。

一度、自社における「人材育成」について、改めて考えてみる機会を設けてみては如何でしょうか。

人材開発コンサルティング事業部
原田 竜之介

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