ビジネスとテクノロジーの間には深い溝がある?

充実するOracle Cloud PlatformのPaaSポートフォリオ

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2015年6月22日のUSでの発表を受け、2015年7月23日、日本オラクルは新たにOracle Cloud Platformに加わった5つのPaaSサービスの日本での展開を発表しました。今回の発表は4月に発表された内容に続くポートフォリオの拡充を示すものであり、次の5つのサービスが新しくファミリーに加わることになりました。

  • Oracle Database Cloud - Exadata
  • Oracle Big Data Cloud
  • Oracle Mobile Cloud
  • Oracle Integration Cloud
  • Oracle Process Cloud

Oracleは非常に充実したミドルウェアポートフォリオを誇るベンダーであり、今回リリースされるサービスはこれまでライセンス供給してきたそのミドルウェア製品をクラウドサービスとして提供するものとなっています。今回の発表のメインスピーカーであるクラウド・テクノロジー事業統括担当副社長の三澤智光氏は、「既存のクラウドベンダーが展開してきたサービスはIaaSがメインであった。」そして、「企業のIT投資におけるSystem of Records(SoR)とSystem of Engagement(SoE)の比率が変化する中、IaaSで成功しているベンダーは、優れたIaaSを武器にSoEを支える基盤として成長してきた。」しかし、「IaaSだけでは企業の要望に十分に応えられないようになってくる。」と述べます。「オンプレミス基盤で動くアプリケーションをクラウドに持ち込むプロジェクトに取り組んでいる企業は、今多くのトラブルに直面している」と三澤氏は続け、「SoEで先行するクラウドベンダーは、既存の重要なIT資産であるSoRを軽く見てはならない」と警鐘を鳴らします。

かねてより、ラリー・エリソンはフルスタック(SaaS・PaaS・IaaS)でサービスを提供することの重要性を説いてきましたが、一連のサービス拡充は、SoEだけでなくSoRにも完全に対応することが企業の将来的な要望に応えるとみての対応と考えられます。OracleのPaaSポートフォリオは、SoRのアプリケーションをクラウドに持っていきたい/持って行ったものをオンプレミスに戻したい/両方をハイブリッド環境で運用したい場合に備え、豊富な選択肢を提供しようとしています。Oracle Cloudは次のような点を重視し、モダンなアプリケーション基盤を提供しようとしています。

  1. 事前統合された包括的なソリューション
  2. 自動化による初期設定・管理コストの低減:見落とされがちな管理コストを抑え、アジリティを向上
  3. 効率化された高い開発生産性:環境構築・開発期間の圧縮
  4. TCOの削減

また、OracleはERP、HCM、Sales、Service、Marketingといった強力なSaaSポートフォリオを提供していますが、今回発表されたPaaSはこれらのSaaSを拡張する上で重要な役割を役割を果たすことが確実です。SalesforceやMarketoといった他社のサービスを使っている場合でも、既存のサービスを拡張して新しいサービスを提供できるようになることも示唆されました。SaaSやIaaSと比べ、これまで存在感の薄かったPaaSですが、豊富なビジネス情報を活用し、これまで以上のユーザー間コラボレーションを実現する基盤として成長していくことを期待したいと思います。

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