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日本の風土に合わせて生まれたハイブリッド車

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私は生まれは名古屋、大学時代を京都、そして就職してから東京で過ごしていて、いわゆる三大都市圏での生活をそれぞれに経験しています。これらの街はそれぞれ独自の文化があるものの、都市化が進んでいるためかそれほど強く感じられることがありません。一方で行ったことのない都市に行くと色々なものが珍しく見えておもしろいと思います。特に落ちはないのですが、今日はおもしろいと思ったところを書いてみました。

和風の家を見れば瓦の色や柱の色、塀の作りが結構違います。女子高生のスカートの短さは都市ごと違うという話を聞いたことがありますので、サラリーマンのスーツの流行も都市ごとに違いがあるのかもしれません。

工業製品である車であっても、気候によってはフォグランプの搭載率が高い地方があり、四輪駆動車が多い地方があり、寒冷地仕様が多い地方があります。

さて車といえば私は初代のプリウスに乗っているのですが、このプリウスが確立したバッテリーとエンジンの組み合わせによる高燃費型の駆動システムに対して、欧州車が小型エンジン+ターボという組み合わせで挑んでいるとのことです。

『フォルクスワーゲン「TSIエンジン」 小型化でガソリン車の燃費向上 (1/3ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)』
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120402/bsa1204020502000-n1.htm

このニュースを読んで、日本の自動車技術が危ないのか、と思って心配になりました。が、小型ターボは日本のメーカが供給しているとのことでひとまずは安心しても良さそうです。

私がプリウスに乗っている感触から言いますと、プリウスは発信と停止が多くて、かつあまり長距離を乗らないような運転にはとても向いていると思います。が、非常に長い距離をだらだらと走るような運転ですと、その巡航速度によってはエンジンしか使いませんので、その場合にはバッテリとモーターが重りになってしまって不利なのではないかと感じます。

反対に小型エンジン+ターボの組み合わせを都市部で使うと、どうしてもブレーキのエネルギーを回収できる点でハイブリッド方式が有利になるのではないかと考えられます。

プリウスのオーナー以外にはあまり知られていないことなのですが、プリウスのモーターはタイヤから電力を回収するときにはブレーキとして機能します。これによってブレーキパッドが減りません。また、ブレーキを強めに踏むと回生ブレーキに加えて通常のブレーキパッドによるブレーキもかかりますが、それは燃費向上にはあまり貢献しませんので、燃費を気にする方は早めのタイミングでやんわりとブレーキを踏むことを好む人が多いように思います。よってタイヤや車体へ与える加速度も控えめとなって車体が長持ちしやすいという効果があるようです。もちろん気にせずにアクセルもブレーキもガンガン踏むという人もいますが。

(この特徴は普通の車の人とハイブリッド車の人とでブレーキの踏み方に差を生むため、特にプリウスは「後ろについて走りたくない車」とよく言われますね。)

ちなみにホンダのハイブリッド車に試乗したことがあります。プリウスは上記の回生ブレーキの癖があって乗った当初は戸惑いました。が、ホンダのハイブリッド車ではブレーキがまったく一般車と同等の味付けで、パネルのところに回生ブレーキの効き具合が表示されていました。特許の問題があったりするのかもしれませんが、こういった違いがあるところもまたおもしろいと思います。

高速道路のように自動車専用の環境であれば比較的簡単にルールを変えられるのかもしれません。実際に新しい高速道路は時速120km制限にしようかという話も出ていたかと思います。一方で一般道は都市の形や生活にも密着していますので、簡単には変えていくことはできません。スーパーカブは着物でも乗れるようにとか片手でも運転できるようにという思想があったとも聞きます。

車の製造工程では自動化が高度に進んでいるように見受けられますが、車も国ごとや地域ごとに合わせてユニークに進化していておもしろいものですね。

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