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Lotus Spring Forum開催レポート(1) ~基調講演~

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 3/2(金)にIBM箱崎事業所で「Lotus Spring Forum」が開催されました.このカンファレンスの内容を数回にわけてご紹介したいと思います.

 今回は事前申込み時点で満員となるセッションが数多く発生しており,実際に会場に行ってみるとたしかにいつも以上に人が多いように感じました.
 午前中の基調講演では,おおよそ500名は入るであろう部屋がほぼ埋め尽くされているほどの盛況ぶりで,午後の各セッションも200~250名ほど入る会場が軒並み満員となっていました.

 このLotus Spring Forumは,1月にオーランドで開催されたLotusphereでの情報をふまえ,最新情報を日本国内で収集できる最初の大きなカンファレンスでもあります.今年のLotus製品の注目といえば,なんといってもリッチクライアントとして生まれ変わるNotes/Domino 8があり,いくつかのテクニカルセッションが設けられていました.しかし,今回はそれだけでなく新聞紙上等でもとりあげられていますSNS関連についても注目を浴びており,こちらの方が随所で紹介されており,印象的でした.
 実際に,基調講演ではソーシャルコンピューティングの責任者であるJeff Schick氏が来日して,話しをするなど力の入れようというか,意気込みを感じ取れました.

 まず,基調講演の前半,IBM澤田氏より,「Empowering People=個人の生産性で組織を活性化」という言葉が提示され,それを支えるLotus Softwareのポートフォリオが示された.そこには,以下の5つの製品と4つのリッチクライアント&開発基盤が紹介されました.

<5つの製品>
・Lotus Notes/Domino

 2007年夏頃にNotes/Domino 8がリリース予定.ODF(Open Document Format)形式のドキュメントの作成,PDF形式での出力,Java Compositeアプリケーションの作成,RSSリーダー機能等が搭載される.

・Lotus Sametime

 IPテレフォニーとの統合も備え,加速するビジネスへ対応する製品として位置づける.現在の日本企業におけるInstant Messagingの導入率がわずか5.5%であることを挙げ,エンドユーザーレベルで独自に導入されるよりも,サーバーを介した接続でセキュリティやメール連携等を兼ね備えた環境を用意する重要性を訴えていた.

・Lotus Quickr

 社内外での簡単で堅牢なファイル,情報共有のための製品であり,従来のDocument ManagerとQuickplaceの後継に近い製品と紹介された.クライアントはWebブラウザベースで利用することが基本だが,Connectorを導入することで,WindowsのエクスプローラやNotes,Sametimeなどと連携することも可能である.

・Lotus Connections

 Quickrはどちらかというとコラボレーションする相手が既知であるのに対し,Connectionsは未知の相手とのコラボレーションによるブレイクスルーを目的としている.詳細は別途記載することにします.

・Websphere Portal

 「既存資産の再利用」,「新規ビジネスや新規プロセスの迅速な提供」をビジネスバリューとして形にする.

<4つのリッチクライアント&開発基盤>
・Lotus Expeditor

 EclipseRCPを用いたリッチクライアント環境の基盤として,Notes 8やSametime 7.5等で利用されている.Plug-inを開発することで機能を拡張できる点が特徴としてあげられる.また,クライアントサイドの構成情報やアプリケーションをサーバーで管理するといったサーバー管理型の環境も用意できる.

・Lotus Domino Designer

 言わずとも知れた従来から存在するNotes/DominoのNSF形式のデータベースを開発する環境です.

・Lotus Component Designer

 WebSphere Portal用のコンポーネントを作成するための開発環境です.

Websphere Portal Factory  Websphere Portlet Factory (←3/6訂正)

 WebSphere Portal用のPortlet開発ツールです.SOAPを利用してバックエンドシステムとの連携も可能です.

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