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OK Goに学ぶテクノロジーのエンタメ化

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※いずれも2011/8/29時点


毎回インパクトのあるMusic Videoで楽しませてくれるOK Go、もはや彼らはバンドというよりパフォーマンス集団のような印象すらあります。OK Goは2006年リリースの『a millions way』のMusicVideoで披露したダンスが話題となり、これをネタとしてダンス動画のコンテストをYouTube上で行いました。


YouTube: OK Go - A Million Ways

そして、ルームランナーを使ったパフォーマンスが話題となった『Here It Goes Again』では、2006年度YouTube Awards、2007年度グラミー賞(Best Short Form Music Video)を受賞しました。映像を活用したビジュアルイメージの浸透、これは何度も繰り返し書いているように、アーティストにとって非常に重要な要素となっています。OK Goはバイラル性ある動画を武器に、YouTubeというプラットフォームを活用してその認知を広げてきました。


YouTube: OK Go - Here It Goes Again

さらに『White Knuckles』で彼らは、通常の2D版MusicVideoに加え3D版を制作し、これは北米版ニンテンドー3DSのアップデートタイミングに配信がされました。

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彼らがGoogleとのコラボのような形で、HTML5を利用した新しい映像プロモーションを行ったというネタも多くの人に拡散されており、さほど目新しいネタでもなくなってしまいましたね。

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OK Goは、“新しいメディアやテクノロジーを活用して新しい試みをやる”ということが1つの戦略となっているようです。
ただ、新しい試み自体は直接お金に結びつきづらいのも確かです。前回も書いたように、動画コンテンツは限りなくフリー化しています。OK GoのMusicVideoを視聴してもらうこと自体にお金はほぼ発生しません。

ただ一方で、YouTubeでコンテンツを発見してもらい、それを共有してもらい、拡散してもらうことこそがリアルな“場”のビジネスに繋がるという視点をもつべきでしょう。YouTubeで見つけたコンテンツを、ソーシャル上で共有し、そこにコメントを付け加える、そういった行動や、そういった行動をとる人に一層の価値を見いだすべきです。

最近、アートやエンタメの世界には“Digital Audience(デジタルオーディエンス)”という言葉があります。これは、性別、居住地域といった枠組みとは別の、オンライン上、画面の向こうにいて、積極的にソーシャル活動を行ってくれるターゲットです。

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Digital audiences – engagement with arts and culture online“という報告書の中で、デジタルオーディエンスは

 ○ソーシャルメディアを通じてコンテンツを発見する
 ○ソーシャルメディアを通じてコンテンツを共有する
 ○オンラインでの情報をフィルタリングに利用する

といった行動をとる人であり、彼らはオンライン上のこうした行動がオフライン上でのアクティビティを“代替”するものではなく“補完”するものと考えています。つまり、彼らのようなオンラインで積極的に動く人はオフラインでのエンタメに関するアクティビティに関しても積極的という傾向があるということなのです。それは

 ○オンライン上でチケットを購入する

という行動特性にも繋がっています。つまりデジタルオーディエンスはオンライン上で情報を見つけて実際にライブに行く人達なのです。オンラインで動画見るだけでなくオフライン、つまりリアルな“場”への流れをもった人達なのです。

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デジタルオーディエンスは、発見したコンテンツとのエンゲージが深まることで、それを共有し、自ら創造するという行為へと繋がって行きます。動画コンテントに参加する、MADムービーを制作するといった行為がそれでしょう。

OK Goが戦略的に行っている試みは、多くのデジタルオーディエンスにより共有され、コメントされ、またMADムービーが制作されています。その意味ではデジタルオーディエンスとの深いエンゲージメントが築かれていると言えます。

その結びつきこそがライブやイベントといったリアルな場のビジネスへの誘導となり、セールス面での成功を導くものなのだと思います。エンタメは“場”のビジネスに移りつつありますが、“場”のビジネスへ誘導するためにも、オンライン上のコンテンツが大切ということにもなります。

最後に、OK Goが行ったリアルな場を取り入れた企画を紹介させていただこうと思います。


YouTube: GPS OK Go Film - Range Rover Evoque

これは、レンジローバーの位置情報アプリを使った企画です。走った道がデジタルマップ上にビジュアライズされる機能を使い、ファンと共にリアルに街を練り歩き、デジタルマップ上に大きな“OK GO”という文字を浮かび上がらせるというものです。

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素晴らしいのは、リアルな場で行われた企画が動画コンテンツとしてまたオンライン上で共有されていくという流れです。ソーシャルからリアルへ、そしてリアルからソーシャルへという循環を生み出すOK Goのコンテンツ展開には学ぶべきところが多々あります。


YouTube、HTML5、3D映像、位置情報アプリ、OK Goはテクノロジーそれ自体ではなく、それをどう使ったら面白くなるの?という部分をいつも体現してくれます。テクノロジーはそれを使って何が出来るの?何が便利になるの?何が楽しいの?の部分こそ価値なんですね。

また、誰もが発信者となれるソーシャルメディア時代には、無形のアイデアや発想そのものに価値が宿るようになっています。そんなフラットな世界の中で、最新のテクノロジーを利用して最先端のアイデアを発信していくこと自体が、自らのクリエイティビティの証明となり、最先端であるというメッセージとなり、OK Goは真にアーティストたり得ているのではないかと思うのです。

参考にさせていただいたブログ : arts marketing
 

Facebookページリニューアルのご報告

8月に入ってから、ループスのFacebookページをリニューアルオープンしまし​た。早速1,300名以上の方々にいいね!を押していただき、嬉しく思っています。また、旧ページは一定期間の後に閉鎖する予定です。



上記新ページでは、ループスメンバーのブログや講演内容などのループス関係情報を集約する他、ソーシャル関係のニュースを中心に紹介しています。今後も適時、お役立ち情報を充実させる方針です。引き続き応援いただければと思います。

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