投資家・コンサルタントとしてこれまで経営者と触れあった体験のうち“会社を危険な状態”にしてしまった経営管理方法や経営者の癖などを紹介していきます。在庫問題だと思ったら評価制度や社長の考え方が問題だったなど、実際の話を書いていきます。経営者以外の方にもヒントとなると思います。ぜひ読んでみてください。

マイナースポーツに学ぶ商品開発

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こんにちは、To be Managementの山方です。
 
タイトルを読み「マイナースポーツと商品開発はつながるのか?」と疑問を持たれるかと思います。実は、マイナースポーツ(成り立ち)を知ることは新商品開発のヒントになるのです。今まで、新商品開発とは機能追加だとのお考えをお持ちの方はぜひ続きを読んでみてください。

そもそも、私がマイナースポーツに関心を持ったのは、同じ誠ブロガーの衛藤さんのお話を聞いてからです。当初は、「メジャースポーツを簡易にした遊びではないの?」と思いました。同時に、"単にメジャースポーツを簡易にした遊び"ならば、なぜマイナースポーツが数多く生まれてきたのか疑問に思いました。

そこで、マイナースポーツが生まれた理由を自分なりに考えてみました。マイナースポーツの生まれ方は「全く新しいコンセプトとして生まれる」、もしくは「既存のスポーツから派生する」、かのどちらかだと思います。私がいくつかのマイナースポーツをざっと見た範囲では、どうやら全く新しいコンセプトよりも、「既存のスポーツから派生する」ことが多いようでした。私が注目したのはこの"派生したプロセス"です。制約が多いベンチャーや中小企業には特に参考になると思います。

既存のメジャースポーツは、プレーするには楽しい魅力あるスポーツですが、実際にプレーするにはいくつか制約条件があります。例えば、技術や身体能力が必要であったり、物理的には大きな広場やプレー人数、道具、お金、などなどが必要であったり制約条件があります。

一方、マイナースポーツは、それら制約条件を除いて多くの人に楽しめるスポーツです。もちろん、皆が楽しめるために制約条件を全て除いては、魅力も一緒になくなってしまうので、"コアな魅力(と必要な制約条件)"は残しています。まさに、メジャースポーツから"コアな魅力"を抽出したスポーツになっています。この「引き算」から新スポーツ(新商品)が生まれるプロセスこそ制約条件の多い企業が学ぶことだと思います。スポーツに関する知識が乏しいので誤解かもしれませんが、フットサルやフットプロム、3on3などは、まさにこのような「引き算」から生まれたスポーツなのだと思います。

上記のように考えるキッカケとなったのが"タグラグビー"です。タグラグビーとは、ラグビーから身体的接触をなくしたスポーツです。ラグビーと名がつくので、ラグビーと同様に"トライ"や"攻守の戦略"、"スピーディーなゲーム展開"があります。ただし怪我の原因となる身体的接触をなくすために"タックル"や"スクラム"はありません。その代わり、コアな魅力を損なわない工夫があります。例えば、タックル気分を得られるように"タグ"をつけてプレーする、などです(タグを取られると前進できなくなる)。確かにラグビーはタックルのように身体的接触が激しいところが魅力なので、"タグラグビー"は"本家のラグビー"と比べて魅力は落ちるのかもしれませんが、競技人口は制約条件が少ないので本家よりも"競技を楽しむ人"を増やすことができると思います。競技人口増加の制約条件を「引き算」し、コアの魅力を残す工夫("タグ")はユーザーを増やしたい企業にとってヒントになると思います。
※詳細は、タグラグビーオフィシャルサイト(http://www.tagrugby-japan.jp/)
マイナースポーツを楽しむ.png

マイナースポーツから新商品開発の考えを改めるキッカケとなりました。「どんな機能を追加するか」ばかりではなく、そもそもコアの魅力とは何か?コアの魅力をどうやって高めるか、どうやって伝えていくか、などの本質的な議論への時間をもっと増やすべきと思いました。最近は"コアの魅力を考える"よりも"口コミをどうやって増やす"などの"テクニック"に時間をかけているように思われます。そもそも、"口コミ"を増やすことは目的ではないですし、自社で伝えられないコアの魅力を他人がうまく伝えてくれるという考えも現実的ではありません(仮にうまく行ったとしても"運が良かった"だけです)。

最近のカメラや携帯電話(スマートフォン)、パソコン、ゲーム機などが「機能追加」に注力しすぎた例のような気がします。オタク的ユーザーのニーズしか満たさないと思われる機能が付加され"値段が上がり"、"複雑性が増し使いにくくなり"、結果として顧客を減らしているのではと思います。まさに制約条件を自分たちで作って顧客を狭めているようです。

 一度、マイナースポーツを実際に楽しみ"コアな魅力"を実感して商品開発を考えてみませんか?


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