オルタナティブ・ブログ > 誰がためにITはある? >

流行に流されやすいITやビジネスの本質を考えるブログ

芸人もビジネスマンも生き残り方は変わらない

»

先日、深夜番組のアメトーークで「元・今が旬芸人」というのを見ました。内容は、以前旬だった芸人(オードリー・スリムクラブ・アンガールズ・有吉など)が、ブレークをしたときの思い出と、旬が過ぎた後の変わりよう、芸能界での生き残り方をネタにトークをするもの。

その中で、芸人のブレイクして1周したら、あとは人(番組関係者)とのつながりで生き残れるという話がありました。

芸人の世界では、M1優勝や一発ギャグのヒットなどでブレイクした直後はどこの番組で使ってくれるが、その次に似たキャラの芸人が出てくるとすぐに使われなくなる。その時に、築いた人間関係で2週目に入れるかが決まるようです。また、出演した芸人からは2週目に入る秘訣として、下記のようなものが出されていました。

・ブームに流されず面倒を見てくれる人とのつながりを深める。ただし、ブームに乗って寄ってくる人は気をつける。

・売れている間に自分の趣味や得意分野をアピールして、その分野のパイオニアになる。

1つ目の人とのつながりというのは、ビジネスの世界でもそうで、面倒を見てくれる上司や、懇意にしてくれる取引先などを重要にするということ。ただし、会社名や所属する部署という肩書きで近寄る人も多いので、その人達には気をつけなければならない。このような人たちは、転職や部署移動で肩書きが変わると寄りつかなくなる。

2つ目の、パイオニアになるというのは、同じ組織・競合先の中で自分の強みを活かして生き残るということ。芸人の世界で特徴的なのは、ロザン宇治原。この人は京大出身で芸人になった変わり者。お笑いのステージでは見たことはないが、京大出身という強みを活かして、クイズ番組などによく出演をする。多分、ネタだけ見れば、他の芸人と同じレベルで特徴もあまりないのだろうが、京大出身という強みで芸能界で生き残っている。

もちろん、京大出身というだけだったら、他にもたくさんいるが、京大出身者×芸人という自分にしかない強みを生かしているのが特徴。

しかし、それだけでは芸能界では生き残れない。この人は、クイズ番組に出ても必ず最後まで勝ち残る。だから、京大出身の強みを活かすことができる。もともと頭が良い人だろうが、それだけでクイズ番組で勝ち残ることはできないので、裏で努力をしているのだと思ってしまう。

ビジネスも同じで、他の人と同じ分野ではなく、組織が求める業務範囲の中で自分が最も強い部分を武器にし、その強みを磨くことで生き残るのが重要である。

聞いていてごもっともと思うことばかり。これらの努力ができない芸人は1発屋として終わってしまう。注目されているうちは忙しいし、お金も入るのでこの次のことを考えずにヒットしたギャグを飛ばして、そのうち飽きられ捨てられてしまう。

ビジネスの世界では、会社という組織があるので芸人のように一発屋として捨てられはしないが、組織という殻の中でのみのほほんと生きていると、そのうち飽きられ捨てられてしまうのは、芸人と同じ。

よく考えている人は、芸人でもビジネスの世界でも生き残れるのだなとつくづく思ってしまいました。

Comment(0)