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Web1.0とWeb2.0の間を行ったり来たりしながら半歩先のWebを考えます。

Contents Syndicationの意味 その1

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前回のエントリーで、Web2.0に関する技術的側面について、大きく2つの観点があると言うお話をしました。今日はその中の1つであるContents Syndication(コンテンツシンジケーション)に関して、もう少し詳しい話をしてみようと思います。

Contents Syndicationと一言で言っても、その中には3つの大きな方向性が隠れています。ひとつはコンテンツの独立。もうひとつはメタデータ、最後は共通データフォーマットです。

今日は1点目のコンテンツの独立について書いてみたいと思います。

この絵はWeb1.0からWeb2.0にかけてのWebサイトの構成要素がどのように変化してきているかを簡単に説明したものです。

Web1.0のWebサイトを構成するものとしては、ハードウェア(サーバ)、ミドルウェア(OSやWebサーバソフトウェア)と呼ばれるインフラと、デザインデータ(デザイン素材やスタイルシート、デザイン上のHTMLタグ)とコンテンツデータ(テキスト、音楽データ、動画データ、写真データなど)が一体化したデータです。

一方、Web1.5ではサーバサイドで動作するソフトウェア(コンテンツマネジメントシステムなど)が登場し、Web1.0とは異なる要素が出てきました。しかし、デザインデータとコンテンツデータは一体化した状態でユーザに提供されていました。

ここがまさに今回のテーマになりますが、Web2.0ではそれぞれの要素が分離分割され、独立した存在になっていおり、これこそがContents Syndicationが持つ3つの方向性のうちの1つ、コンテンツデータの独立にあたります。

具体的には、HTMLにとてもよく似たXHTMLと呼ばれる記述方式で画面のコンテンツデータは記述され、デザインデータは外部ファイル化されたデザインデータ(CSS)で指定されているのが一般的です。

この様にWeb2.0のContents Syndicationでは、デザインデータと、コンテンツデータをわけて取り扱える事を大きな方向性として掲げ、検討が進んでいます。また、実は皆さんがあまり気がつかない部分で既に多くの事例が存在します。

コンテンツの独立化を身近に感じる事ができるものにブログが挙げられますが、その多くは前述の様に、XHTMLでコンテンツデータは記述され、外部データ化されたスタイルシートが関連づけされているはずです。例えば、Firefoxと言うブラウザと追加プラグインを利用することで、表示しているサイトからデザイン要素(CSS)を取り除くと言う事ができますので、一度体験されてみても良いかもしれません。

まずはContents Syndicationが持つ3つの大きな方向性(コンテンツデータの独立、メタデータ、共通データフォーマット)のコンテンツデータの独立について書きましたが、次回以降、その他の2つの方向性をまとめ、最終的にContents Syndicationが目指している世界観について自分なりの考えをまとめる事ができればと思います。

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