IT業界のマーケティングを問う:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) IT業界のマーケティングを問う

戦略、プロモ、広報など実務から見たマーケティングをお話します

「時間が無い」、「時間が足りない」と感じることは頻繁にあると思います。作成しなくてはならない資料、読まなくてはいけない本、こなさなくてはいけないタスク、それにプラスして食事やプライベートなことなど、日々いろいろな”やるべきこと”に追われることは日常茶飯事だと思います。その一方で、考えることが必要なこと、時間をかけて熟考することが結果を左右することもたくさんあります。

時間に追われる中で、逆に考える時間を作るということは、単純な時間割スケジュールではできないことです。よくありがちなスケジュールとして、”9:00-10:00:考える時間”という形でスケジュールの合間に時間枠をとる方法があります。しかし、大抵の場合、時間に追われ、やることがたくさんあると、その時間は他のことに使われます。

考える時間は、単なるスケジュールでなく、意識しないと確保できません。そのためには、半日や一日単位で、スケジュールを全く入れないようにする方法があります。この方法では、考える日を確保するための反動で、その他の日の仕事は厳しくなりますし、”考える日”をあてにした積み残しはしない自律心が必要になります。

このようなオペレーションが不可能な状態の時には、歩いている途中、異動している途中に、他のことをせず考えることに専念する方法があります。時間は細切れになりますが、頭の中で資料や前提の反復、そしていろいろなシュミレーションなどを行うことで、あっという間の時間であっても結構な考えを生み出すこと、整理することができます。また、夜寝る前、というよりも家に帰ってから、テレビやPCなどを一切見ずに、黙想することも同じように結構な思考の時間を確保できます。まとまった時間が取れない場合には、細切れの時間という代替策のようですが、これが習慣になるとかなりの効率アップになります。

しかし、同時に時間をかけてもより深い思考が出来るわけではありません。思考のための時間を確保するだけでなく、考える深さ、効率も重要になります。紙に手で書くことで、頭の整理が早くなることは事実ですが、それ以上に普段、お客さまに対して、それから社内等でのディスカッションを行うことが思考の効率を上げる一つの手段になります。インタラクティブなディスカッションを繰り返し行うことで、一人で思考するときも、仮説、反証、視点の切り替えなど、自分の考えを自分で否定しつつ、考えの幅を広げていくことができます。

どちらにしても、忙しいから”考える”ということを中途半端に行うことは、すべての仕事においてプロフェッショナリズムの欠如だと思います。忙しいことを言い訳にせず、限られた時間から意識して”考える”時間を作り、思考しつくすことを意識して行うことが重要なことなのではと思います。

つるた

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鶴田 裕史

(株)プライアルトス代表。IBM、サン、アクセンチュアでの経験を基にIT業界向けマーケティング支援を提供。専門は事業戦略

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