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ベンチャー企業の成長について、現場で思うこと

頭のそうじ 心のそうじ

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掃除道を日本中に広めてきた鍵山秀三郎さんの最新作「頭のそうじ 心のそうじ」を読みました。70篇のコラムは、どれも素晴らしく最初の言葉だけでも読む価値が高い、と思いました。

1.掃除の力
人の心を落ち着かせて穏やかにするには、環境をきれいにすることが最も効果的であるということを、私は体験から実感しています。
2.掃除と脳
自分の手足を使って環境をきれいにするという行為は、結果的に頭や心を掃除することにつながっているといえます。
3.自分と社会
いつも自分を含めた社会全体のことを頭に置いて行動するのが、何よりも大事なことだと私は思います。
4.人を変える力
長いあいだ掃除の実践を通じて学んだことが荒んだ人間の心を変え、生き方までも変えるほどの力をもっていたのです。
。。。。。

という感じで続く、掃除道は失われてしまった大事な考え方に満ちていると思います。己を捨てて、公や社会のことを中心に考えることで様々な悩みから解放される気がします。自分の「分」をわきまえることが、品格ある生き方であり、心豊かに他者と共生する秘訣だと思います。大きな変化を求める前に、小さな努力の積み重ねを行うことが必要であり、何かを変えるには、まず自分が変わる必要があります。

私が気にいったフレーズは、
「人間は、なんにもならないことをやったときにのみ、実は大きく成長するものです。それは一生の財産となるのです」(92ページ)です。
無用の用というか、成功や成果など結果を求めてばかりいては、人間としての成長が伴わないこともあると思います。現実には、結果が保証されているものは何もなく、保証されていないことに全力を尽くせることが、人間としての成長につながると思います。その行動を支えるのは、自分自身の価値観や信念しかありません。何にも保証されていないところでも揺ぎなく信念を保てるかどうかで、人間の価値は決まると思います。

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