ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

中間管理職の辛さは、リーダーシップもマネジメントも求められること?~『7つの習慣』【4】(#122)

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私たちはマネジメントのパラダイムにとらわれすぎて、リーダーシップを疎かにしがちである。(S・R・コヴィー)

●解説

『7つの習慣』の「第二の習慣 目的を持って始める」を読みました。

その中で、一番重要だと思ったのが、冒頭の言葉です。

内容的には、これより先にある、「生活の中心」を何にするのかを定め、ミッション・ステートメントを作る、という話のほうが重要だと思ったのですが、目からウロコ度では、こちらでした。

コヴィーは、マネジメントとリーダーシップの違いについて明確な定義を持っています。

創造という行為には二段階あって、最初に何を作るかを決め(第一の創造;デザイン)、次に実際につくる(第二の創造;メーキング)という段取りになります。

第一の創造に関わるのがリーダーシップであり、第二の創造に関わるのがマネジメントだと、コヴィーは言います。

別の言い方をすれば、リーダーシップとは方向(何を達成したいのか)を指し示すことであり、マネジメントとは手段や手順に集中することです。

いかなるマネジメントの成功も、リーダーシップの失敗を補うことはできない。

とコヴィーは言います。

これは、システム開発などにたとえると、開発プロジェクトは定義されたとおりの納期・品質・コストでシステムを完成させたのに、ユーザーにとってはまったく役の立たないシステムが出来上がる、ということと同じです。

 さて、ある社長のエピソードが同書に載っていました。

この社長は、コヴィーのセミナーに出て、上のようなリーダーシップとマネジメントの違いをはじめて知ったと言います。

そして、今までの自分はマネジメントしかしていなかったことに気づき、リーダーシップを発揮することにしたのだそうです。

慣れないので最初はまったく達成感がなく、苦労もしたが、1年後には売上は倍になり、利益が4倍になったとのこと。

まあ、社長がリーダーシップを取っていない会社は実に多く、その改善だけで業績が上がりそうな会社が多いのは事実です。

 

さて、私はこのエピソードを聞いて、社長のリーダーシップのこと以上に、中間管理職の悲哀に思い至りました。

中間管理職は、もともとはマネージャのはずなので、マネジメントだけしていればいい。つまり実行責任を負えばいい立場です。

しかし、いまの中間管理職がそれだけで済むかというと、目的責任、つまりリーダーシップも求められています。

社長はリーダーシップに集中すればいいけれど、中間管理職は両方かと思うと、やってられないよと愚痴を言う部長や課長の気持ちに共感してしまう今回の私でした。

●裏解説

前回、「7つの習慣の1つ1つ」から、たったひとことだけ言葉を選ぶことが、どれほど難しいかと書きました。

今回の第二の習慣は、また格別長いので、本当に苦労しました。

後は、第三と第五が長いぐらいかな。しかし第二に比べたら、ぜんぜん短いです。

『7つの習慣』の著者スティーブン・R・コヴィーが来日するということで、キャンペーンをしています。

http://bizmakoto.jp/bizid/articles/1008/20/news059.html

ブログで紹介してくれるなら、一冊進呈するということで、先週土曜日より『7つの習慣』の読書録を書いている次第です。

次回は、「第三の習慣 重要事項を優先する」からです。お楽しみに。

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BKC.jpg← ある意味『7つの習慣』の実践コミュニティかもしれません。 


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Comment(5)

コメント

いつも楽しく観ております。
また遊びにきます。
ありがとうございます。

履歴書の添え状さま

森川です。

ありがとうございます。

「見て」じゃなく「観て」くださっているんですね!すごいです。

にこにこ おじん

ご指摘のように、現場でリーダーシップとマネジメントをきちっと使い分けられるのが理想ですね。しかも、中間管理職の毎日は、その連続ですし、問題が続けば、みるみる消耗してしまいますよね。そこに共感できる森川さんの感性は素晴らしいです。ただ、森川さんの使っていらっしゃる表現・言葉が、私のように出来の悪い人間には、難しすぎます。もう少し分かり易くなりませんでしょうか。世の中の中間管理職の8割は、ヒラ社員に毛の生えた程度の人間が殆どです(私も含めて)。それと 読んでいても、ストレスしか感じません。聖人君子になるべく「こうしろ」と押し付けられる教育のような圧迫感が強いんです。企業にとっては、優秀な中間管理職をたくさん育てられれれば、いいんでしょうが、母集団の内の2割程度が優秀で、他は フツーの従業員に毛の生えた連中です。しかも、優秀な連中は、別に教えなくても、管理手法を身に付けて、昇格していきます。企業が組織力の強化を図りたいなら、優秀グループの次に控える、マジョリティのグループをどう教育し、実力を付けさせるかになるのではないでしょうか?優秀グループには帝王学を、マジョリティには、多少不十分でもいいから、現場で実務の延長で取り組める管理手法を分かり易く、楽しく教えることが必要だろうと思います。今 各コンサルタントの実施している教育手法では、フツーの管理職にとって、圧迫感しか伝わってきません。なんとか、良い方法はないでしょうか?最近 文芸社から出版された「中間管理職の生き残り塾」は、その辺の配慮がかなりされているように思えますが、森川さんは どのようにお考えになりますか?こいうアプローチだと、教育になりませんかねえ?

にこにこ おじん さま

実際に「8割」の中間管理職の方がそのようなのかどうかは別として、多くの方が貴兄のように感じておられるのかもしれませんね。

私自身は平易な文章だと思っていたので、その意味で大変勉強になりました。

良い本をご紹介いただいたので拝読し、自分に足りないものを探してみようと思います。

> 最近 文芸社から出版された「中間管理職の生き残り塾」は、その辺の配慮がかなりされているように思えますが、森川さんは どのようにお考えになりますか?こいうアプローチだと、教育になりませんかねえ?

読みました。

教育という観点で見ると、コンテンツも伝え方もすばらしいのではないでしょうか?大変参考になりました。「教育になりませんかねえ?」というよりは、元来このようなものが教育だと思います。

そういう意味で、このブログには、教育的意図はありません。私の中に想定する方がいて、その方(とそれに近い方)を励ます目的で書いております。貴兄の求めておられることとのギャップが、貴兄の不快感に繋がったのだと思います。

響かない人にはまるで響かないブログであり、それは私の意図するところなのです。

▼このブログの意図(タイトルの下をごらんください)
http://blogs.bizmakoto.jp/toppakoh/

ご指摘いただいた「表現・言葉」の難しさについても、私の語彙のせいというよりは、『7つの習慣』の(翻訳者の)語彙を用いたことによるものと思います。

1つの記事で、私を決め付けずに、他にもいろいろ書いておりますので、総合的に判断していただけるとありがたく存じます。そのうえで、やっぱりダメだというのも、もちろん構いませんが。

※できれば立ち読みで構いませんので『奇跡の営業所』という本をまず読んでいただけないでしょうか。あれを読んで、言葉が難しいと言うのなら、もう返す言葉はありません。

以上のような見解ではありますが、教育ということで考える機会をいただいたことに感謝していることを申し添えておきます。

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