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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

「ものづくりが一番大事」という発想がダメになる原因では?

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当社にも新型Apple TVを置いていますが、アプリの勢いは一時期のiPhoneほどではないにせよ、どんどん増えています。まあ、ゲームや映画などのエンターテイメント系が多いのは当然ですが、この記事によると第三位は教育。

現在、教育の現場でiPadを使われる機会はとても多いです。多くの学校では、電子黒板を買う予算がありません。簡単に100万円くらいしますからね。そう安々とは購入できません。また、仮に出来ても1教室だけ入れても意味がない。一度設置したら移動できませんから、使い回すことも難しい。なので、情報の授業など、特定の部屋で使うくらいしかできない。これではもったいない。

であれば、AppleTVを買ってきて、多くの学校では教室にモニターがあるので、そこに向かって投影すればいいわけですね。すでにiPadを導入している学校であれば、1教室1万円ちょっとの投資で出来てしまうわけです。ある学校では、先生がポケットマネーで買ってきて試しているところもあります。その程度の金額ですから。

電子黒板とか大型タブレットタイプホワイトボード(?)とかを作ってきた日本企業は、AppleTVの登場は想定しなかったのでしょうか。あるいは、そんなものは、学校や企業が導入しないと思っていたのでしょうか。僕が知っているいくつかの企業では、各会議室にAppleTVを設置して、各社員が自分の画面を投影して説明することに使っています。また、議事録担当の画面を投影して、ディスカッションしながら会議をしている企業もあります。

学校では、先生が出した問題を生徒がノートに書いて、その後に先生が生徒に「◯◯くん、前に出てきて黒板に書いて」と指示をして、生徒が前に歩いてきて、ノートに書いたことと同じことを黒板に書く。といった無駄な時間を減らすべく、生徒が手元のiPadをAprPlayで前の画面に出す、といったことをやっている学校も増えてきています。

合わせ技という言葉があって、これとこれを合わせると、それぞれ個別に使っていたときよりもさらに便利になる、なんてことは普通にあります。しかし、製品ありきでモノを考えてしまうと、そういう自由度がなくなってしまいます。

日本がモノづくり大国であったのは昭和の時代。今は、何か作ってもあっという間に発展途上国で安く製造出来てしまう。実際、日本企業の多くは海外で生産しているわけです。日本企業だというだけで、日本製ではないんですよね。そろそろこの発想から脱皮しないと、いろいろと不都合が生じてきている気がする、そんな今日この頃です。

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