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堀江貴文氏の新刊「ゼロ」の評判がいい理由

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遅ればせながら、堀江貴文氏の新刊「ゼロ」を
キンドルの電子書籍で購入して、先日読み終えました。

本の主旨を簡単にまとめてみると、
「ラクをしながら成功する方法」として
「かけ算の答え」を求めている人は多いけど、
そんな人たちはほとんどが「ゼロ」であり、
「ゼロ」に何を欠けても「ゼロ」にしかならない、
まずは「たし算」で、最初の一歩を踏み出して、
小さな成功を積み重ねていくことが重要であり
そのために「はたらこう」ということです。

堀江氏の本は何冊か読んできましたが、
個人的には今までで一番面白かったです。
ネットでの反応を見ていても、かなり評判がいいようです。

なぜ評判がいいかという理由ですが、
その一つは、やはり今まで語ってこなかった
個人的な半生の話を語っていることだと思います。

今回の本では、堀江氏が自分の生い立ちから、
両親がどんな人物だったか、小さいころはどんな子供だったのか、
なぜ東大へ行ったのか、どんな学生生活を送ったのか、
なぜ起業したのか、結婚、離婚したのかなどを赤裸々に語っています。

堀江氏は、自分の信念も、仕事に対する姿勢も、お金に対する価値観も、
収監される前と後で変わっていないと言いますが、
一つだけ変わったところとして、
コミュニケーションに対する考え方をあげています。
以下、本から引用します。

ひとつだけ変わったところを挙げるなら、コミュニケーションに対する考え方だろう。かつての僕は、世の中にはびこる不合理なものを嫌う、徹底した合理主義者だった。そして物事をマクロ的に考え、「システム」を変えれば国が変わると思ってきた。起業も、株式分割も、さまざまな企業買収も、あるいは衆院選出馬も、すべてはこの国の「システム」を変えたかったからだ。

きっとそのせいだろう、僕はひたすら「ファクト(事実)」だけにこだわってきた。言葉で説明するよりも、目に見える結果を残すこと。余計な御託は抜きにして、数値化可能な事実を指し示すこと。あいまいな感情の言葉より、端的な論理の言葉で語ること。それこそが、あるべきコミュニケーションの形だと信じ切っていた。

しかし、理詰めの言葉だけでは納得してもらえないし、あらぬ誤解を生んでしまう。そればかりか、ときには誰かを傷つけることだってある。僕の考えを理解してもらうためには、まず「堀江貴文という人間」を理解し、受け入れてもらわなければならない。言葉を尽くして丁寧に説明しなければならない。その認識が完全に抜け落ち、多くの誤解を招いてきた。これは最大の反省点である。

この本では「堀江貴文という人間」を読者に理解して、共感してもらうために、
今まで語ってこなかったプライベートなことまで書いていますが、
そこが今までの本よりも評判がいい、一番のポイントになっていると思います。

実際にオリジナリティがあって、
人に一番アピールできて、共感してもらいやすい内容は、
自分が経験、体験してきたことと、そこから自分が思考錯誤しながら
何を考え、何を学んできたかということです。

だからこそ、自分がいままでやってきたことを振り返りながら、
きちんとまとめおくことはとても重要です。
つまり、自分史をまとめて活用しましょうということです。

ということで、いつもと同じオチになりますが、
自分の人生を切り開いていくために、
ブログを書いたり、本を書いたりなどの情報発信を考えている方は
ぜひ一度自分史をまとめてみることをおすすめします。

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