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once a fanboy, always a fanboy ――いい歳なのに与太話はやめられない

ザ・フーにまつわる思い出話

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 昨夜は、英国バンド、ザ・フー(The Who)のライブを武道館で観てきた。素晴らしい内容で、奇しくも自分の48回目の誕生日プレゼントにもなり、なんとも感慨深いものがあった。

 おそらく今頃は熱心な音楽ファンによる詳細な報告記事がWeb上にいくつも上げられていることだろうから、ライブ評自体はそちらにお任せするとして、個人的に驚いたのは、会場に詰めかけた人の数の多さだった。

 ひと、ひと、ひと…、あのバンドのライブにあれほどの人が集まるとは思いもしなかった。

 自分が初めてザ・フーの存在を知ったのは、はるか遠い昔、高校生の頃。当時、ザ・フーは既に世界的に有名なロックバンドで、特にそのライブパフォーマンスは、演奏の上手さに加え、最後は必ず楽器を壊しまくって終わる激しさで、他バンドを圧する絶大な人気があった。ただし、日本を除いて…。

 そう、あえて語弊を恐れず書いてしまうけれど、今から約30年前、彼らは日本では全く人気が無かった。少なくとも、欧米での人気の凄さに比べると、その日本での無視されようは、ほとんどこの世に存在しないぐらいな感じに思えたものだ。

 そんな当時、高校の同級生だったI君は、日本では数少ない熱心なザ・フーのファンだった。もしかすると、ザ・フーにまつわるレコードなら、日本ではトップクラスのコレクターだったのかもしれない(まぁ、たぶん実際にはもっとスゴイ人達はたくさんいたことと思われるが…)。ともかく、バンド名義のアルバムに加え、各メンバーのソロアルバムもちゃんと揃えていた。

 今やネットを使えばかなりレアな廃盤でも比較的簡単に見つけ出すことができる時代になったけれど、あの頃は足でレコード店を一つ一つ見て回るしかなかった訳で、そんな時代に人気のないザ・フーのレコードを見つけるのは、それなりに大変なことだった。特に、東京ほどレコード店に恵まれない大阪であれば。

 I君の家へ遊びに行くと、必ずといっていいほど、ザ・フーに関連したレコードを聴かせてもらったりして、色々と音楽にまつわる知識を吸収していったものだ。ただ、モッズというサブカルチャーに関しては説明されてもチンプンカンプンで、その格好良さが判るようになるのは、もう少し後、大学生になって色気づいてからのことだったけれど(笑)。

 そして、ザ・フーよりもさらにマイナーな、けれど自分の音楽人生においてはとても大きな衝撃となった「No New York」というアルバムを初めて聴いたのも、同じI君の家でだった。彼がいなければ、たぶん今の自分はここにいなかったはずで、そういう意味では本当に感謝している。

 高校を卒業して東京と大阪に別れ、いつの間にか連絡も取らなくなってしまったけれど、あのI君もザ・フーの日本公演をどこかで観たのだろうか?

 最後に、彼らのレパートリーでおそらく一番有名な曲をYouTubeから

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