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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

今だったらアウト!な上司の行動

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先日ミドル層の方たちと話していたら、「そういえば、今だったら絶対アウト!だけど、昭和の上司はよく肩を叩いたり、肩を揉んだりしていたよね」という話題になった。

同性同士でも異性であっても、近づいてきて、肩の上に手を置いたり、そのまま、肩を揉んだり。

中には上手な人がいて、「ああ、そこそこ、そこツボです」と部下も応じて、延々と肩を揉ませたり。(私もよく同僚男性に肩を揉んでもらったものだ。今思えば、ヘンなんだけれど)

そういう行為は、今だったら、「セクハラ」「パワハラ」・・・風紀上?コンプライアンス上?かな、ま、とにかく、アウトだ。

昭和な上司、いや、上司に限らず、同僚同士でも、普通に身体(肩とか腕とかね)に触れていたように思うが、今じゃ考えられない。

同性同士であっても、肩に手を置く、腕に触る、なんてあまりなくて、だから、ちょっと触れられたりすると、びくっとしてしまう。(同性でも。そして、私も今は、びくっとする)

社会のおきて、とか、人の感覚って、どんどん変わっていくものなのだなぁ。

そうそう、この話の流れで、外資系にお勤めの方がこんな話もなさっていた。

「部下に"飲みに行こうか"と上司から誘うのは、"パワハラ"とされ、自社では禁止です」

と。

誘っただけでどうして"パワハラ"になるかというと、

「それって、仕事ですか?」「命令ですか?」と言うことになりかねず、なので、グレーではあるけども、予防策として禁止されている・・・模様。

部下から誘われていくのはよいけれど、上司が部下を誘うのは、一発アウトだそう。

昭和時代は、残業していると、「これから飲みに行く?」と声を掛けられたものだけれど、今はそういうのも全然ない。
(私も、そんなもん、なくていいのだが)

昔、会社は、良くも悪くも家族っぽかったけれど、今は、個が自立している、というか、独立した個の集団の様になっている。
独立した個の集団ととらえるとコミュニケーションの仕方、関係構築の仕方には、工夫が必要だ。

肩を揉まず、飲みに誘わず、プライベートな話題は交わさず、それでも、一緒に仕事をする仲間としての関係を築くというのは、肩を揉んで、飲みに誘って、プライベートな話題も交わして行うそれより、うんと高度なテクニックを要する。

対人能力がより一層重要になってきている、ってことかしら。

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拙著、地味に売れています。どうぞよろしくお願いします。(左の1冊)

「エンジニアとして生き残る」シリーズの1冊として出したのですが、中身は、そんなにIT業界は関係ない、どの業界でも通じる話ばかりです。

他の本もご紹介。2冊目は、検索したら出てきたので(読んでないですが、タイトルがどんぴしゃだったので)

3冊目の平木先生の本は、金井壽宏さんとの共著で、金井先生が「アサーションって、リーダーシップ行動の中に組み込まれるべきだよね」ってなことをおっしゃっている場面で、「おおぉー」と膝を打ってしまいました。

そうか、そうか、そういう考え方、あるよね、と。

       

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