人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

ノルディック複合金メダリスト・荻原健司さんの講演を聴く

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2017年12月10日(日)午後、東京国際フォーラムで、荻原健司さんの講演を聴きました。
会場に一番乗りで入ってしまったため、「どんどん前へ」と促され、最前列のどまんなか、かぶりつきです!
(主催は、東京医師歯科医師協同組合。第15 回医歯協ドクターセミナー特別講演会というものでした。父の名代での参加です)

300人くらい集まっていたでしょうか?基本的には、Doctorばかりだったと思われ、場違いだったかもしれませんが、まあ、代理なんだから仕方ない(と自分に言い聞かせて)。

荻原健司さんは現在、北野建設で指導者をしているそうで、「へぇー、元の場所に戻って後進の指導をなさっているんだー」とびっくり。
弟の次晴さんとしょっちゅう間違えられるという話で笑いを取ってから、国際的な選手の育成について、わかりやすく明快な発声でお話されていました。

ドーピングって本当に慎重に対応していて、選手にいろんなサプリメントを進めてくれる人もいるのだけれど、それを摂取したことで、ドーピング検査にひっかかって、2年間の出場停止なんてこともあるので、とても警戒している、なんてこともおっしゃっていました。

また、抜き打ち検査もあるので、向こう3か月のスケジュールをアンチドーピング委員会?に申告しておく必要があり、もし、何か予定が変わって、抜き打ち検査の日にいるという場所にいなくて、2時間以内にその場に現れなければ、1回でレッドカードになる、なんて話もありました。

一流選手になると、24h365日生活が監視されるというか、管理下に置かれるものなんですね。

大変な仕事だ。

選手の育成については、こんな話をされていました。


自分が指導者になることになった8年前、どういう指導者になろうかを考えた。2つの可能性があった。
1つは、怖い指導者。怒られないようにしなくてはと思わせて指導するタイプ。
もう1つは、優しく包み込むような、選手中心に考えるタイプ。

自分が現役選手だった時、厳しく怖い指導者がいなかったし、自分もそれじゃないなと思ったので、優しく包み込むようなタイプでいようと決めた。
自分は「人間尊重」で行くのだ、と決めた。
選手と指導者が上下関係で、上から見るのではなく、かといって、選手を神様のように考えるのでもなく、水平の関係、共に生きる、共生の関係であろうと決めた。

この部分、新任マネージャにも通じる話ですね。
最近は、若くしてマネージャになる人、修行段階を積まずに突然マネージャになる人も増えていますが、「どういうマネージャでありたいか」を立ち止まって考えてから、その役割につく人もいれば、なんとなくマネージャ業を始めてしまう人もいることでしょう。

でも、指導する役割、立場になったら、「自分はどうありたいか」を決め、それをたとえば、「人間尊重」といったキーワードで軸を表現するというのは、ビジネスパーソンにも大切なステップだなと思いました。

他にもこんな話もなさっていました。

選手のトレーニングメニューを作って、これをやりなさい、と言ったことがない。選手自身がメニューを作る。それを見ながら、「こういう点、強化したほうがいいかもね」とアドバイスしたりして、意見交換はするが、最終的には、選手に選択させる。決めさせる。これが、主体性につながると思っている。

コーチがすべてを指示してしまうと、結局、選手は自分で考えなくなる。
「自分のこと」として考えられる状態を維持する。そのために「自分は何を目指し、何をしたいのか」も考えさせる。

自分で自分をマネージできなければ、世界で戦えない。


おお、ここもビジネスパーソンに通じる話ですね。
だから、コーチング的なアプローチが重要だと言われているわけですね。

いい話を聴くことができて、とても勉強になりました。

そういえば、荻原さん、登場時と退場時、共に、丁寧に3か所に向かって90度にゆっくりとお辞儀していました。
講演者がこういう風に丁寧にお辞儀するって、好印象を残すものだなと改めて思いました。

偉い先生がたの中には、お辞儀も挨拶もせず講演を始め、お辞儀もなく、そっくりかえって講演を終える人もよく見かけますが、やはり、丁寧な挨拶は、印象をよくし、「次も何かあったらお願いしよう」と思わせると思うのです。

素晴らしいなぁと思った次第。

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