人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

若者よ、黒いリクルートスーツを捨て、自由になろう。

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お久しぶりです。4月は全国行脚月間で、勤務先オフィスに出社したのは、10日ぶりです。その前も10日以上会社に来ていなかった。

今年は例年以上にたくさんの新入社員研修を担当してきました。

2017年新入社員の皆さんは、ここ数年の傾向同様で、真面目で素直できちんとしています。

しかし、その生真面目さは、ルールにも忠実で、もっと自由にしていいのに、と思う部分もあります。

リクルートスーツ、暑いらしいのです。
さらに、女性が中に着ている白い襟付きシャツ、あれは、暑いだけではなく、首が痛いらしいのです。

寒暖の差が激しかったこの4月。

寒い日はいいとしても、暑い日にあの襟付きシャツと黒いスーツ(たぶん冬物)はとても過ごしづらいようです。

ある日、こう言ってみました。

「スーツ着用は研修のルールでしょうけれど、インナーはもっと自由にしてもよいんですよ。たとえば、丸襟のサマーニットを着るとか。それだけでも、ずいぶん動きやすいし、過ごしやすいのでは?」

すると、
「え?いいんですか?」
と一様にびっくり。

いいも悪いも、我慢大会のように黒い服を着続けることもないし、何より、痛いなんて言う事態を1日10時間も我慢していることはないんじゃないかと思うわけです。(勤務8時間+通勤往復2時間として)


若い方たちは、ルールとか決められたことをどう打ち破ったらいいのか、わからないようです。
スーツ着用、と言われ、世間的には、リクルートスーツは真っ黒となっていると聞き、そのルールに則って動いている様子。それと違うことをして、どういうことが起こるか、きっと不安なのでしょう。

とっくに企業に務めているわたしのような旧人は、「そんな真っ黒なスーツ、全員が着て来たら、面接でも区別つかなくて困る。黒じゃなくてもいいのに」と思うわけですが、学生にしたら、「じゃあ、どこまでOK?」が分からない。

第一、もし、「グレーのスーツを着て、落とされて、"服装で落とされたのか?"と思う」ってのも悔しい。

だったら、とりあえず、他の人と同じようにしておこう、と考えるんじゃないかと思います。

それが入社してからも続き、よくも悪くも目立たないようにしている、そんな風に見えるのです。

ああ、そんなに萎縮しなくていいですよ。

会社には、確かにいろんなルールや決まり事があるけれど、そんなにがちがちに考えなくていいし、もっと自由にしても大丈夫ですよ、とそう思うのですが、ルールや決まり事に縛られて周囲の評価や目を気にして成長してきた世代は、何事にもかなり慎重です。

こういう若者について、「自分の頭で考えていない」「主体性がない」と言ってしまうのは簡単だけれど、就職活動で何がどう評価されているのかもわからず、お祈りメールには理由も書いてなくて、ネット社会に生きてきて、様々な有象無象の情報に取り囲まれてきた中で成長した彼らには、考えた上で、「目立たないように振る舞う」というのがサバイバル戦略だったのかもしれません。

それ、若者が悪いわけじゃないですよね。そういう社会をみんなで作ってきたわけで。

まもなく5月。
IT業界はまだまだ新入社員研修が続きますが、初任給も出たことでしょうし、安くてもいいから、過ごしやすい薄手のスーツを買って、そろそろ自分らしい身だしなみに挑戦してみてはどうかな、と思います。

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これは、「自立」ではなく、「自律」の問題だと思っているのですが、新入社員向けの本は、たいてい、「こういうルールに基づいて動きなさい」「こういうマナーがあります」「これが常識です」と規則やおきてで縛るものが多く、考えていい、考えよう、という本はなかなかないように思います。

と考えているうちに以前読んだこの本、よかったな、と思い出したので、紹介しておきます。
(とはいえ、ずいぶん前に読んだので、何がどうよかったかは忘れてしまいました)


おまけ:こういうことを言うと、「守破離なんだから、痛くても暑くてもスーツ着るもんだ」という人も出てくるかもしれないし、「女性にもっと自由にインナーを選んでいいよ、というと、露出が激しくなって、それオフィスでどうなんだ?という恰好になるのもどうかと思う」と眉を顰める人も出てくるかもしれないけれど、それでもまあ、もっと自由にしたらどうかな、と今は言いたい!のです。


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