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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

選択制夫婦別姓でええやないか。

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選択式夫婦別姓、いいじゃないかと思っています。昨日今日思ったのではなく、もう何十年も前からその主張です。

私は、一度姓が変わり、5年後に再び、最初の姓に戻したことがありますが、それがちょうど「仕事が油乗ってくる時期」「社外の方とも交流が増える時期」と重なったため、ものすごーくめんどくさかった想い出があります。

たとえば、12月にお仕事させていただき、続いて2月ごろお邪魔して、「あ、そうそう、名前が変わったので名刺を」といって指し出すと、ほぼ100%まちがいなく「おめでとうございます!」と言われてしまい、(まあ、これもめでたいといえばめでたいのだけれど)、「いやいや、そうじゃなくて、ですね」と解説し、解説を聴いたほうは、今度はとてもすまなそうな顔をして「ご、ごめんなさい」と首を垂れる・・というその繰り返し。

とてもストレス。

仕事先だけではありません。
保健とかいろいろ名義変更するものでも窓口でいちいち「おめでとうございます」といわれ、「そうじゃないんです」(いや、そうだったかもしれないけれど、という心の声は再度置いといて)と言わねばならず、相手がまた気まずい表情をするという、何度やっただろう、このやりとり。

オフィスにおいてはどちらの名前を呼べばいいのか皆困ったらしく、そのうち、誰も呼ばなくなる現象が生じ始め、
「あのぉー」といって誰かが近づいてきたり
「ちょっといいかなぁ」と何か紙なんかを差し出されたり。

こういうことを数か月かあるいは1年近く経験していくとですね、
思わぬことが起こるのです。

「アイデンティティの崩壊」

・・・「私は誰?私は何? 私の名前はなんでしょう?」状態になる。

田中でも●●でもどちらでも落ち着かない気分になってくるのであります。

まあ、20年前といえば、まだまだ珍しい時代だったからでしょうが。・・・だから周囲もなかなかふつうに接することができなかったのでしょうけれども。

そんなわけで、心身にもダメージがあることですし、手続きもあれこれとてもメンドクサイこともあることですし、
「選択制夫婦別姓」でいいじゃないかと思うのです。したいひとはする、しなくていいひとはしない。



以前、福島瑞穂さんがまだTVコメンテーターで、政治家にはなってなかったころ、

「夫婦が別姓なんて、家族の絆が崩れる、家族の一体感が損なわれる、という人がいるけれど、同じ姓を名乗っていても、絆が崩壊し、一体感がない家族なんでゴマンといるんだから、姓の問題じゃないんです」

とおっしゃっていたのが記憶に刻まれています。

こういうの、女性が一生懸命言っても、なかなか男性にわかってもらえないのだけれど、サイボウズの青野さんがちゃんとコメント出されていて、うわーと思ってしまいました。青野さんは、妻側の苗字を選んでつけたのですよね。
それで結構コストがかかったというお話です。

記事は、コチラ

改姓による経済的損失がある、ということを体験を交えて語っています。そうだよねーと思った次第。



ところで、以下の会話、少し違和感。

●女性が結婚するという話が出て、相手が「山田さん」だとすると、「じゃあ、山田になるんだねぇ」と勝手に他人が言う、こと。

どちらの姓になるか、本人は何も言っていないのに、勝手に「夫になる人側の苗字」を名乗るのだろうと思ってしまうという・・。

結婚するときに選べるのにね。


話題は少し変わりますが、結婚すると「入籍しました!」と報告するけど、あれ、たいていの場合が間違いだよーを解説している動画が先日Twitterでながれてきました。

コチラ

結婚する際に新しく戸籍を作るから「入籍」ではないんですよね。

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