人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

なるほど!:「褒める」ということは、「適切な行動」に対する「基準」を伝える行為・・・。

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先日のPMシンポジウム2014で、鈴木有香さんの「コンフリクトマネジメント」講座をオブザーブさせていただきました。(開始5分前にご本人に「入っていいですか?」と許可を得てからの飛び込み参加という・・・)

5年くらい前に一度、鈴木有香さんの同じタイトルのセミナーに、やはり、PMシンポジウム2014で受講したのですが、この時もとてもよかったので、今回も参加。


鈴木さんが書かれた『交渉とメディエーション』『コンフリクトマネジメント』、2冊とも激しく何度も読んで活かしているので、ご本人のセミナーはわくわくします。

さて、Conflictの話は置いといて、セミナーの中で、「フィードバック」について触れられていた部分で、「肯定的フィードバック」、つまり、「褒める」ことを、こう解説していたのが、非常に印象的でした。

いや、印象的というよりも、目からうろこが300枚!という感じ。


褒めるというのは、「適切な行動が何か」という「基準」を伝えられるんです。

褒められれば、モチベーションが上がる、といった効果はもちろんあるけれど、「この場では、”何がいいとされるのか”という基準を当人だけではなく、みんなで共有されること」というのが実は、褒めることの効果です。

叱る時は個別がいいけれど、褒める時は、「みんなの前で」というのは、だから大切なのだし、格別素晴らしいことでなくても、「できている」ことを指摘するだけで十分効果があるのです。

私も、かねてより、「褒める」というと、「期待」以上のことをしたとき、と思いがちだけれど、「期待」通りの領域にもフォーカスを当てて、つまり、「できて当たり前」な部分についても、褒めたほうがいいですよ、と訴えてきたのですが、「適切な行動が何かという基準を(みんなに)伝えらえれる」という側面は、”お、気づかなかった!”と驚き、感動しました。(私の場合は、「±0の領域にもフォーカスをあてて」と言ってます)


「褒める」ってモチベーションのため、より勇気出して頑張らせるため、といった面ばかり強調されるけれど、「その場における適切な行動の基準を伝える」と考えたら、もっともっと褒めることに意義も感じるし、褒めやすくなりませんか?

たとえば、

●廊下に落ちていたゴミ、気づいて拾い上げ、捨てていたね、ありがとう。

こういえば、「ああ、ごみは、掃除担当者だけでなく、自分も拾うといいんだね、と気づく。

たとえば、

●この提案書は、お客様視点で書かれているなぁー、いいなー。

この指摘で、「お客様視点の提案書」が有効だ、とわかる。

たとえば、

●雨が降り始めたのに気付いて、洗濯物を取り込んでくれたのね♪

これで、外に干されているものにも関心を持つことの意味を知る。

そんな風に、「場面場面でとるべき適切な行動に対する”よしとされる”基準」を伝えるのが「褒める」という行為だというわけです。


上司は、とかく、叱るというか、ダメ出しばかりしがちです。

「これを直して」
「あれはダメだね」
「ここをもっとこう改良しないと」

・・・でも、

「ここがいい」

というのは、えてして伝えないもの。

中には、

「褒めたら、つけあがるー」

と考えてしまう人もいるくらいです。

「褒める箇所が見つからない」

という人もいます。

でも、「適切な行動の基準作り」と思ったら、もっと言葉に出しやすくなるのではないでしょうか。


個人を褒めるというと照れくさいかもしれないけれど、
その「場」における「適切な行動の基準」を周知させる行為をしているのだ、とおもえば、あまり照れくさくもなくなるような・・・・。


目からうろこの「褒める」意味でした。

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鈴木有香さんの本、とても勉強になるので、ぜひ読んでみてください。

そして、チャンスがあれば、鈴木有香さんのセミナーにもご参加を。(ド迫力です。)
【コンフリクト:日本語では、葛藤とか紛争とか対立とか言いますね】

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