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つまらない会議をワクワクさせる方法 その2

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 つまらない会議をワクワクさせる方法の2回目です。

 人間が物事を知覚する83%は視覚、つまり目から得ています。通常の会議では、主に人の話を聞いて情報を知覚するので、耳から知覚しているわけですが、この聴覚の知覚全体における割合はたった11%なのです。

 それでは会議を知覚中心にする、すなわちビジュアルにするにはどのような方法があるでしょうか。身近のものでホワイトボードがあります。

 最近ではたいていの企業や行政の会議室には、ホワイトボードはあると思います。このような経験はないでしょうか。

 あるテーマについて一生懸命説明しても、相手が理解してもらえずに、それではと立ち上がってホワイトボードで絵を描いて説明したら一発でわかってもらえた

  人間が的確に情報処理するためには、視覚の効果が大きい事が言えると思います。

 

 それでは会議の際に、このホワイトボードを必ず使うようにしたらどうでしょうか。ホワイトボードの使い方として以下のような色々な用途が考えられます。

 

○ 会議のアジェンダを書いておき、現在、どこまで進行しているかわかるようにする。(ワクワク度30)

○ 初対面の会議であれば、各人の名前と席の場所を書いておく(ワクワク度50)

○ プレゼンをする人がホワイトボードに説明する内容のポイントを描いて説明する(ワクワク度80)

○ 皆の発言のポイントをホワイトボードに書き出し、議論内容を視覚化する(ワクワク度80)

○ 議論した結論やフォローアップ事項をホワイトボードに書き出して、皆にそれをメモさせて実行につなげる(ワクワク度50)

○ 議論するテーマに合わせたイラスト(シンボル)を事前に描いておく(ワクワク度100)

○ 今後のアクションスケジュールをその場で書いてtodoを共有する(ワクワク度80)

○ あらかじめホワイトボードに書いた思考の軸に、各人がポストイットに書き出した意見やアイデアをはりつけていく(ワクワク度120%)

 

 会議を楽しくするというワクワク度からすると、例えばホワイトボードに絵を描くという行為が場を楽しくさせます。事前に何かシンボル(メタファー)を描いておいて、これが今日の会議のテーマです、と言っても楽しくなります。実はシンボル、メタファーという絵を活用すると、会議のメンバーに不思議なエネルギーが湧いてくるようです。

 

 次に、会議の参加者の発言をその場でポイントをまとめて、すぐホワイトボードに書いていく方法が有効です。すると不思議と、皆がホワイトボードに視線が集まり、議論が共有化され、ベクトルが合ってしまう、つまり発言を「見える化」するという行為は合意形成が図りやすい魔法のようなテクニックなのです。

  前回、会議の常識として議事録や議事メモを誰かが作成して会議後や次の会議前に共有したほうがよいと、話しました。これは正しいのですが、人間の心理として、よほど会議のテーマに興味が無い限りは議事録を改めて読む人はほとんどいないと思います。

 議論の最中にそれをホワイトボードにポイントアウトする方法は、議事録と同じ内容をその場でリアルタイムに皆で共有している訳です。ですから素晴らしいのです。

 

 さらにこうした発言のポイントの中で関係するものを線でつないでグルーピングしたり、分類したり、優先度をつけていくことで議論がホワイトボード上、活性化することができます。その際、ホワイトボード一つでは面も限りがありますので、発言内容の見える化をする場合は、ホワイトボードを2つくらい用意しておくと余裕があると思います。

 

 会議が終盤にさしかかり、今後のアクションプランやフォローアップを皆で決定していきたい場合、ホワイトボードにスケジュール表を書いてそれを皆と話ながら埋めていくやり方は、短時間で今後の役割分担やアクションが共有化できるため、非常に有効です。

 

 さらにホワイトボードを活性化する手法として付箋と併用する方法があります。この付箋を活用した手法はファシリテーションでよく使われ手法ですので、次回以降じっくりと説明したいと思います。

 

 このように、会議室のホワイトボードを活用すると会議がワクワクすると同時に、物事が早く決まります。是非、システマティックにこれを使う癖を身につけましょう!

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