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20歳のとき「おっさんのお説教」だった言葉が、今、心にささるわけ

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「年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる」

これは、サミュエル・ウルマンという人の「青春」という詞の一節である。原文は、ネットを探すとあるので検索してみてほしい。

私がこの言葉を初めて知ったのは、20歳の時である。当時、日産自動車の社内短大で学んでいた私は、校長からこの言葉を聞いた。

校長が大好きだというこの詞を、若かりしころの私がはじめて聞いた印象は「おっさんのお説教」だった。まぁ、その意味は頭の中では理解できるけれども、なんとも実感のわかない、共感できないお偉いさんの言葉だったのである。

「理想?そんなもん、知らねぇよ」と。

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昨日、ひょんなところで、再びこの言葉を目にした。

まったく同じ言葉のはずなのに、若かりしあのときとは全く違う響きが、そこにはあった。今ならすごく共感できるし、心にささる。

「年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる」

なぜ、今ならこの言葉にすごく共感できるのか?それは、若かりしころにはなかったものが、今はあるからなのかもしれない。

一つは、「老い」である。まだ47歳だけれど、それでも、体の変化は実感できる。

あと、「親が老いた」というのもある。年を重ねると、人の体は確実に老いる。それは間違いない事実である。「老い」への実感が、今はある。

もう一つは、「理想」である。20歳のころは「そんなもん、知らねぇよ」だったけれど、今、なんとなく「理想」というものが手に入っている。これがあるのはありがたいことだし、確かに、体は老いても、心は老いないような......そんな気がする。

そんな気がする......ってレベルなのだけれど。

*

ボクが理想を手に入れられた背景には、さまざまな挫折と、紆余曲折と、決して楽とは言えない経験がある。今でこそ「いい経験だった」と思えるけれど、それは、かなりきつい体験だった。

それだけに、万人の人に、大切な人に、自分の子どもに、あの苦労を味わわせてまで、理想を抱かせたいか......と言われたら、「うーん」という気持ちも、正直ある。

「理想」って、どうやって手に入れるものなのかな。「持とう」と思って持てるものなのかな。苦労しなければ手に入らないものなら、ちょっとつらいな。「この苦労をしたら、理想が手に入るから、がんばれ」なんて、簡単には言えないよ。

でも、確かに理想は、この先を生きていくうえで、気持ちを若く保つうえで、何かしらあったほうが、便利なのはまちがいないなぁとも、思うのである。

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