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「とりあえずやっちゃう?」もいいんじゃないかと思ったりーデジカメと行動の意外な関係

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フィルムのカメラが好きな人と話をしました。
「今は、昔のすごいカメラが安く手に入るのですごくいい時代です」
と言っていました。

その、古いカメラを見させてもらったら、
フィルムを巻くレバーと、シャッターぐらいしかなくて
私の目にはそのシンプルさが、とっても格好よく映りました。

「明るさとか、どうやって調整するんですか?」って聞いたら
「カンです」というので、妙に納得したんですけど
今のデジカメは液晶の窓(?)で事前に確認できるから
「カン」で撮影するということ自体がないのですよね。

「そうか、現像しないと分からないですね。それって、怖いですね」って言ったら
「それがいいんですよ」と言っていました。

それを聞いて
「フィルムのカメラで撮影できるカメラマンって、すごいなぁ~」
って思いました。
(↑いや、ほんの少し前までは、当たり前だったんですけどね)

でねっ、思ったことがあったんです。

デジカメの時代になって
撮影する前に写り具合を確認できるようになりました。
事前に確認したうえで撮影できるから安心できます。
だから、失敗が少ない。
デジカメが出てきたとき、「これはすごいなぁ」と思いました。

フィルムのカメラの時代は
撮影する前に写り具合は確認できなくて
現像して初めて、どんな風に写っているのか確認できました。
だから、撮影のときは
「こんな感じだと思うけど、とりあえず撮っとけ」って感じでした。

事前に確認するか、それとも、事後に確認するか。
デジタルとフィルムでは、確認のステップが
前後で完全に入れ替わってしまったんですね。

それを思ったら、なんだかデジカメが
「まるで、私たちが新しい行動を起こす際の心のあり方表しているようだなぁ」
と思えたんです。

今の時代、事前に知れる情報がたくさんあります。
事前に調べることができるので、ある程度見えるまで調べます。
見えてこないとなんとなく不安なので、不安が解消されるまで行動をためらいます。

でも、少し前は、もちろん事前に調べるけれど
「結果がどうなるか分かんないけど、とりあえずやってみる?」
と、カンで動き出す感じもありました。
その分、失敗もたくさんあるけれど
行動する不安や恐れは、ひょっとしたら今より少なく感じていたのかもしれません。

確かに、事前にある程度見えるまで調べてから行動するほうが
失敗が少ないのかもしれません。

でも、ボクたちの人生は、デジカメと違って
いくら小さい窓を見ながら調整しても、
シャッターを押せば想定外のことが起きちゃうわけだから
フィルムのカメラのように、確かに失敗することもあるけれど、
カンを頼りに、「とりあえずやっちゃう?」って感じで行動しちゃうのも
物事をスピーディーに前にすすめるには、いいんじゃないかなぁと思ったのです。

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