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ソフトウェア製品開発現場の視点

ESPer2007 に参加した

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ちょっと前になるが、6月30日に未踏ソフトウェア創生事業の開発者の集まりである ESPer2007 に参加した。リアルコムは協賛として参加して、お勧めの情報を教えてくれる RSS Aggregator の SocialFeed のデモと SIL (Software Innovation Lab) の紹介をさせていただいた。日本を代表するソフトウェア開発技術者の集まりということで期待していたが、非常に面白いプレゼンテーションばかりで、ソフトウェア開発の面白さを再確認することができた。

東京大学の五十嵐健夫氏のユーザインタフェースの研究は、現在のユーザインタフェースに満足していた既成概念を根本的に覆し、ソフトウェアではまだまだやることが残されているということを再認識させてくれた。このデモを見ると、今使っているアプリケーションがいかに使いにくいものであるかということが良く分かる。

特にユーザインタフェースのエリアでは、汎用的なソフトとしてのブラウザがあることによって、ユーザもブラウザ対応を望み、そのことで無意識に自分の思考の領域がブラウザに限定されてしまっていた。ブラウザは、限定された領域においては完成系であるが、使われ方は文字だけでなくリッチな表現ができ、大型コンピュータでなくインターネットにつながったダム端末に過ぎない。確かに非常に便利なシステムではあるが、これにこだわっていてはイノベーションが出てこないことは、明らかであった。それに気づかせてくれた有意義な ESPer2007 であった。

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