オルタナティブ・ブログ > ばっくどろっぷ非常勤日記 >

長いIT産業の経験の甲斐も無く、成長の無いIT音痴の思いこみと勘違いのなんでもコラム

いまなら聞けるxfyその①

»

  今週の月曜日からここサンフランシスコ市のモスコーニセンターと呼ばれるイベント会場でJavaOneが始まった。モスコーニセンターに来るのは、大昔のMac World以来だ。大型機のアセンブラーを少しはやったとは言え、もともと文化系でエンジニアでは無い筆者にはJavaだとか、それ以外の開発言語は縁遠い世界であることにかわりはない。

   たまたま今回は、昨年の春頃から押しかけのお手伝いさせて頂いている日本のジャストシステム社が「xfy」(エクスファイ)と呼ばれる「XML基盤の統合アプリケーション開発環境」の製品発表が行われたのでサンフランシスコに来ている。

J1
  参加者20万人を軽く越えた全盛期のCOMDEX等を知っている諸兄には、同じIT系イベントでもJavaOneは小さなイベントではある。しかしJavaという一つの開発言語に関わりあるエンジニアのお祭りだと考えれば、なかなか大掛かり且つ世界的なイベントでもある。今年の参加者数は、特に聞いてはいないが、感覚的には1万人前後の感じはする。
ジャストシステム社の「xfy」(エクスファイ)は、モスコーニセンターの入り口を入ってすぐのところにかなり大きなブースを作って、一般庶民にとっては、かなり難解な製品を、威勢の良いアメリカのお兄さんが、製品画面イメージや動画デモをを交えて、わかり易くプレゼンテーションしている。客観的に見ても、今回のJavaOneで行われている多くのステージの中でもかなりの観客動員率だと思われる。

J1-2
  残念ながら、XMLの世界は、全てのJavaプログラマー全てが良~く知っている世界か、というと必ずしもそうでもないらしい。またXMLをよく知っている人は言語関係のスペシャリストや大学の研究者には多いが、もちろん彼らは企業のIT系の技術企画やプログラミングをメインジョブとしている人種ともかぶっていない。
しかし、インターネットの蔓延と同様に、今後のドキュメンテーションの世界や、データ交換の世界では確実にXMLがデータの中核をなすことは種々の観点から確実なのだろう。ただIT関連の全てにおいて、過去にも何度も言われたことだが、このXMLの普及においても、米国や欧州は日本に比べてかなり先行している。米国では既にXMLデータはサーバの裏側から抜け出し、クライアントのまじかに迄届いている。ジャストシステム社の米国での製品発表もこの辺りに所以している。製品詳細は、www.xfytec.com  に公開されている。

J1-3
  そもそも「XMLデータの発想」は、本来、人が内容を理解不可能で、ソフトウエアメーカーや機種依存のあるバイナリーデータではなく、人が判別出来て、機種依存もなく、同時にコンピュータとコンピュータのデータに対する相互認知のコミュニケーションを、人を介さずに出来ることを一つの大きな目標にしていることはご存じだろう。まあ、言ってみれば「IT世界におけるデモクラシー的考え方」が土台なのだ。

  これは、人が、WEBページなどを記述しているHTMLのソースコードの中身を表示して眺めてみると、厳密にその表示結果をグラフィカルに理解するには難しいが、そのコードの中に何が書いてあるかを比較的簡単に理解できるのとほぼ同じことなのだ。要は記述してある文字が読めるので、人は大凡その意味している内容を理解できるのだ。

J1-4
   まだディープな「知恵」を持たないコンピュータに効率よく確実に働いてもらうには、扱われるデータの中に存在する無数の単語やその集合体である文節などに、人が「タグ」を付けて文字の集まりその物に「意味を付加する」必要性があったわけだ。タグは見方を変えると、感覚的にはデータベースシステムのフィールド名なんかに該当するんじゃ、、、なんて昔のIT人間である筆者などは誤解してしまうのだが、専門的には少し違うらしい。

  ということで、そろそろ今日は本当に頭が痛くなってきたので、難しい話の続きはまた後日。

Comment(0)