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「中国ビジネスのここだけの話Vol.6」-芸術品VS消耗品ーものつくりに対する考え方が違う

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 日本人の職人気質は世界に公認されている。

 与えられた仕事に専念し、最高な仕上げができるように努力する。日本社会ではそのような「巧の技」を賞賛される。職人なので自分の仕事に誇りを持ちながら、品質に対して自分のプライドまでをかけている。よい物を作るのが当たり前のことだから、自分が納得できるまで一切妥協を許すべきではないと考えているだろう。

 日本の中小企業では、今でも「師弟制度」がそのまま残っている会社は多いようだ。親方は面倒を見てくれるので、職人さん達はただ「芸」の道をひたすら邁進し、その代わりに、仕事以外のことに対してあまり口を挟まない、強い関心も持たない。特に昔の職人さんの性格と言えば寡黙というイメージが強いだろう。

 言っておきますが、日本のような真面目にものつくりを実行している中国工場もたくさん存在するのである。一方、中国人の中には面倒な事を嫌がり性格の持ち主が多いのも事実である。品質管理のうまくいかない工場現場では「ほどほどでいいじゃない」「機械で作るものだから、完璧になれるわけがない」など後向きの言葉をよく耳にした。

 日本人のものつくりは芸術品を創造すると考えるに対して、中国人のものつくりは消耗品としての実用性を重視している。

 一つの例を挙げてみましょう。例えば金属加工するときに、基本寸法に対して公差範囲を提示されるのが普通である。(公差というのは、許される最上限寸法と最下限寸法のことだ。)日本の職人さんは、必ずと言えるほど最上限と最下限の真ん中の寸法を狙って加工する。そうすると、寸法は安定していて、万が一少しブレても公差範囲内からアウトすることがまずない。中国の職人さんは、大体最上限寸法と最下限寸法を目いっぱい生かし、ぎりぎり公差範囲内で収められれば寸法のバラツキにあまり気にしない人が多いようである

 日本の工場で物を作る時に、品質管理といえば、100%近いの合格率を目指すのは当たり前のことだろう。そうすれば例え完成した物は不良品が混入されても、その不良比率が極めて少ないと考えられる。中国の工場ではまず不良率を明確し、その範囲内で収めれば合格だと考える。つまり最初の着眼点からすでに不良品の発生を予想して許してしまった。

 中国で製品を作らせる時、このような国民の気質の違いに十分に考慮しなければならない。最初から日本側の全品合格を目指すことを中国側にきちんと伝え、忠実に守ってもらう。そうしないかぎり、「何%までの不良品が出ても大丈夫だ」と工場側に勝手に思い込んで決められるかもしれない。

 品質指導と教育を根気よく繰り返し繰り返しに行い、細かくコミュニケーション及びサポートまで神経を使ってこそ、品質トラブルを回避できるポイントだろう。

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