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「知中」「知日」のすすめ

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 「中国と聞いて思い浮かぶイメージは何?」
 この質問に対して、多くの日本人は「ウーロン茶」、「紹興酒」、「自転車」など答えるだろう。
 残念だが、あなたの答えは偏っている正解なのだ。

 そう言われると、反論してくれる方もいらっしゃるかもしれない。
 ほら、テレビのCMも中国ウーロン茶を盛んに宣伝しているし、中華料理といえば紹興酒が欠かせないだろう。
 あの広い天安門広場を横切る自転車の大群はテレビでもたびたび登場するし、あれは皆の馴染んだ中国のイメージだよ。

 あなたは間違っていません。
 しかし、それは中国の一面にすぎない。

 中国のお茶は発酵度によって、緑茶、白茶、黄茶、青茶、紅茶、黒茶を分類されるが、生産量から見ても、消耗量から見ても緑茶を飲む人がダントツ多いのだ。ウーロン茶は青茶の代表格として、中国福建省と台湾の人々がよく飲むが、それ以外の地域ではあまり飲まないのだ。

 紹興酒はどうだろう。
 それは上海及び近隣の浙江省の地域で流行っているお酒だが、他の地域に行くと、殆んど料理酒として使われ、飲料としてはあまり好まないそうだ。中国人が普段飲むお酒は「白酒」という高梁などのような穀物を原料とする蒸留酒である。アルコール度数では38度から53度までの白酒が中国で主流となっている。

 自転車に関しても、やはり地域が違うと交通手段も変わってくる。例えば私の故郷は坂道が多いため、自転車に乗る人は殆んど少ない、その代わりにバス、ミニバスが発達しているのだ。私は日本にやってきて初めて自転車に乗った、乗り方を教えてくれたのも日本人の先生だった。

 別に偉そうに説教するつもりはないのだ。
 中国も日本も正二十面体のように、我々は知っているようでいて、知らないものが多いかもしれない、普段見ていたのは物事の一面すぎないかもしれない。

 今回、中国で起こった反日デモは、一部の心のない人間が暴徒化、日系企業を標的にして公共物、私的財物に莫大な損害を与えてしまった、これは決して許してはいけない。
 ただ、私が気になったのは日本のマスコミも中国のマスコミも殆んど「一辺倒」の報道になってしまい、相手の悪いことしか伝えようとしなかった。
 これは大変残念なことである。

 多くの人々は新聞を読んで、テレビを見て、初めて周りのこと世界のことを知ることができた。情報氾濫の時代でも新聞、テレビのようなマスコミはまだ絶大な影響力を持っている。煽らず焦らずに、もっと客観的な報道をしていただきたいのである。
 相手を罵倒しても何も役に立たない。感情論になっても建設的な意見が生まれない。

 中国にすら行ったことが無い日本の評論家達、日本の情報を本からしか得られなかった中国の専門家達が、大いに相手国のことを語ったり批判したりするシーンを見ると、私はいつも憂鬱な気持ちになる。

 たとえ反日デモが盛んである最中でも、良識のある中国人はインターネットを通じて暴力停止を呼びかけ続けていた。かれらの力はまだまだ足りないもしれないが、声が小さいかもしれないが、これも中国の一面である。

 中国のことが好きな日本人は「親中派」と呼ばれ、
 日本のことが好きな中国人は「親日派」と呼ばれる。

 好きになってくれるのは、とてもありがたいものだ。
 たとえ好きになってくれなくても、あなたの気持ち、あなたの選択を尊重する。

 「親中」じゃなくても、「親日」じゃなくてもかまわない。
 せめて「知中」、「知日」になっていただきたいのである。
 お互いのことをもっともっと知ってもらいたいのだ、そこから必ず新しい発見が待っているはずなのである。



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