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「続・CI超入門」に行って来たが、壁の前で立ちすくんでいる

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2/22に豆蔵さんで開催された「続・CI超入門~Jenkinsのススメ2 CI導入の壁を越えろ~」にいってきました。

ぼくはというとプロジェクトでJenkinsを導入したものの、うまくビルドされないままモチベーションが下がってそのまま放置していたので、重い腰を上げてもらうために行くことにしました。社内で開催している勉強会が中止になった同僚を急遽誘って2人で参戦。

まずはじめに、川口耕介さんが、「Jenkinsの導入」ということで、初めて使ってみるという方向けのJenkinsの導入案内。川口さんの木訥とした語り口はなんだか引き込まれますね。Java Web Startを使ってインストール作業さえも簡略化した形でのスタートができるというのは知らなかったですが、面白いですね。そのとき作ったデータはそのままローカルに残って、実際に始めようと思ったときに引き継げるので導入の障壁を極限まで下げた感じがします。これ、JavaのOSSであれば他のアプリも導入してほしいな。

次にSky株式会社の玉川さんによる「Jenkins on Amazon EC2」 。これは聞くまではあまりピンときてなかったのですが、話を伺って納得しました。クラウドにJenkinsを載せることで、ビルドサーバ特有の問題が対処しやすくなるのですね(たとえば、ビルド時だけに過剰に負荷がかかるとか、環境を切り替えてビルドをしやすいとか)ぼく自身が使おうとしている環境ではローカルで十分なので、こういった違う視点での紹介はたいへん参考になりました。

その次にディスカッションがあり、ライトニングトークへと続きます。ライトニングトークスに登壇されたかぬさんの話で印象的だったのが、JenkinsをWindowsのcron環境として使うという点ですね。ログや通知などがひととおり標準的に揃っているJenkinsをタスク処理のプラットフォームとして使うのは目から鱗です。タスクがちゃんと動いたこと自体もゴールとしてもてるJenkinsはたしかにぴったりですね。これはビルド環境を作ることだけがJenkins導入の意義だけではないという側面から見ても、いい切り口だなと思います。

あと、これはだれかがそういう話をしていたわけではないのですが、聞いていて考えのたは、Jenkinsを使ってビルド環境を別に作る、という行為自体がビルド環境の冗長化というか、自分のローカルでだけ動く環境というのをある程度汎用的な形で外に切り出す活動への十分な動機になるな、と思ったことでした。そして、それがプロジェクトがどういう状態であっても継続して存在できること(プロジェクトが終息して社内資産となったあとでもビルド環境が担保されていること)の意味は大きいですね。

いずれにせよ、ぼく自身の導入に対する心理的障壁を下げる効果は十二分にあったいい勉強会だったと思います。そういえば、同僚がでたばかりのオライリーのJenkins本をクイズで当てました。これは、蛙本という愛称になるようですよ。

で。帰ってきてさっそく頓挫していた、いまやってるプロジェクトへのJenkins導入を再開……したんですが、やっぱりうまくいかずまだ壁を越えられておりません。(.NETプロジェクトなのでWindowsに載せたJenkinsにMSBuildのプラグインを入れてやっています)エラーをながめつつもう少しがんばります。このプロジェクトは時間がかかる単体テストが多いので、自動ビルドにはけっこう効果がある筈なんですが……この壁乗り越えたいなあ。

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