オルタナティブ・ブログ > Speed Feed >

モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

あなたはSecond Lifeを理解できるか?

»

Second Life
を知っているだろうか?

サイトによれば、Second Lifeとは、住民が想像し、構築し、所有する3Dデジタルワールドであるという。インターネット上に仮想世界が存在し、Second Lifeのアカウントを取得すると、その仮想世界で生活ができるようになるというもので、そこにはナイトクラブやカジノもあるし、買い物を楽しむ事ができると同時に、ドラゴンなどの怪物も棲息する。

MMORPG(多人数が同時に参加することができるオンラインロールプレイングゲーム)と何が違うのか?という疑問を誰しも持つと思うのであるが、このSecond Lifeでは仮想世界の中で働いてお金を儲けたり、建築物を自ら建てるようなことも可能になっており、自分で作ったものに対する著作権や所有権が確保されるようになっているところが違うという。つまり、仮想世界でのルールや世界観は、ゲームとは違って明確に定義されているわけではなく、その世界の住人(=参加者)によって創成されていく、ということになる。
参加者はゲームを楽しんでいるのではなく、その仮想世界にどっぷりと浸かり、その世界に生きているのである。

↓日本語版ももうすぐリリース:




ただ、正直言って、ここまでの説明を受けても、また、実際にSecond Lifeの関係者からのデモを見せていただいても、僕にはMMORPGとの差が明確にはわからない。そもそもゲーム自体をやらないので、仮想世界を楽しむのになれていないのかもしれないが、このちょっとした違いを正しく理解することは、今後のWebとリアルの融合社会を生きていく上で重要なポイントになるような気もしている。

このSecond Lifeを何かの援用で理解しようとトライすると、僕は映画「マトリックス」を思い出す。
マトリックスもまた、完璧なる仮想世界だ。首の後ろにつけられたアダプターにアタッチメントを差し込む事で人間はマトリックスに入り込む。そしてそこで生活をしている。リアルとの差が分からないくらい精緻に作られた仮想世界では、もし撃たれれば、実際の人間も死ぬ。

Second Lifeで、もし事故に遭い、住人が死ぬ事があるとすれば、参加者であるリアルの人間は死にはしない。だが、おそらくヘビーユーザーなら、死ぬほどの喪失感を受けるのだろう。逆に、リアルの世界では悲惨な窮乏生活や、他の人間とのコミュニケーションのない寂しい人生を送っているとしても、Second Life内でヒーローになれたとすると、それで人生の帳尻が合っていると感じるのかもしれない。

マトリックスでは、ストーリーの後半で、厳しい現実=リアルの生活に嫌気がさし、仲間を裏切って、マトリックスの中だけの幸福な時間を選択する登場人物がでてくる。何を馬鹿な、と映画を見たときには思っていたが、Second Lifeのヘビーユーザーには、この男の心情が理解できる人がいるに違いない。

あなたは果たしてSecond Lifeの面白さを理解できるでしょうか?

feedpath tags:   generated by feedpath
Comment(3)