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GEEK BEAT.TVとの石巻での取材。

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先週のブログで気仙沼での取材について書かせていただきましたが、今日は南三陸、石巻の現状について書かせていただきます。アメリカの有名な動画サイトのGEEK BEAT.TVCali LewisさんとJohn Pozadzidesさん、カナダのブロガーYukari Peerlessさん、そしてジャーナリストの松村太郎さんと同行してきました。尚、今回のツアーのアシストは助けあいジャパンさんにお願いしました。

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気仙沼から三陸海岸までバスで南下しましたが、移動中に見た景色は地震のパワーを物語っていました。三陸鉄道の線路は何カ所も津波で分断されたままで、このエリアでは未だに復旧の見通しがたっていません。

南三陸の市街地に入ると更に愕然としました。この辺りの建物は津波に流され、跡形もありませんでした。南三陸町役場防災庁舎の鉄骨がただ残るだけで、見渡す限り何もないのです。まさに「自然との戦争」の傷跡を私たちは見ることになったのです。南三陸の市街地の大部分は、瓦礫が撤去されただけの更地でしかありません。ただただ2年の時間だけが無為に経過し、復興が何も進んでいない現実を私たちは目の当たりにしたのです。

南三陸の移動の基盤はJRの路線バスになっています。この状態を解決することも大事だと思います。復興は忘れないこと、風化させないことだと助けあいジャパンの野田代表は繰り返し語ります。人の移動や観光が復興の入り口になるとするならば、一刻も早い鉄道の再開が望まれます。

東北のツアーの最後の取材地は石巻!こちらではYahoo!がアクティブに活動しています。ヤフー石巻復興ベースという拠点を設け、復興の支援をネット&リアルで行っています。地元の方の支援をネットの商品販売でアシストしているのです。

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しかし、それだけでは、ダメだと話すのがヤフー石巻復興ベースの須永浩一さん。Cali Lewisさんのインタビューに対して、「石巻の魅力を伝えられるような競争力のある商品を発見し、産業を育てていくフェイズへと移っていく必要がある。」と力強く答えてくれたのが印象的でした。助けあいジャパン野田さんも現地の産業を育てることが大事だと熱く語ってくれました。尚、今回のGEEK BEAT.TVのインタビューではiPadのFacetaimeを活用した翻訳アプリ「テルテルコンシェルジェ」にスポンサードいただきました。

東北の被災地と言っても場所によって状況は異なり、一カ所にくくれないことがわかりました。今後は復興の進捗に応じた行政、民間のきめ細かい対応が望まれます。当然、現地では魅力ある商品作りや、現地の産業育成が大事になります。そして、サポート側の私たちは被災地のことを忘れずに、観光やネットショッピングを通じて現地と関わりを持ち続けることが大事だと思います。

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