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組織、マネジメントの理論とその実践を、スポーツ・学校を通して考える。

1打席のプレゼント・・・2

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Hirokiさん

コメントありがとうございます。読んでいて嬉しくなりました。

「1打席をプレゼントしよう」と前々から考えていたのでありませんでした。練習後のミーティングで翌日の練習試合の確認をしていたところ、S君の事が頭をよぎって「明日は代打で1打席プレゼントする」と言葉が出てきたのです。なぜ、その言葉が出てきたのか自分でも不思議です。

彼に1打席をプレゼントし、三振をコールしたのも皮肉な事に自分でした。

自分は監督なので普段は主審をする事はありません。いつもは部長の先生が主審を務めていたのです。しかし、その部長の離任が急に決まり、彼へのはなむけという意味でその試合の采配もオーダーも任せ、自分が主審を務めたのです。その試合は部長へのプレゼントでもあったのです。

S君の打席 3ボール2ストライクからの1球はストライクともボールとも言える、投手にとっては最高のボールでした。今もそのボールの軌道を覚えています。見逃したのでフォアボールか三振という結果しかないなかで、ストライクを宣告しました。

「ストライク」「三振」でよかったのだろうか・・・ずいぶんと考えました。あまりにも非情なコールだったかと。

S君が「選手としてやらせてください」と言ってきた時、「三振」でよかったのだと思えました。もしあれが、ヒットやフォアボールならそれで終わっていたような気がします。「悔しい見逃し三振」が選手としての道を選択する事になったのではないかと。

後で考えると、この試合にはいろいろな偶然が複雑に絡み合っていました。

あの1打席は自分ではなく、神様がプレゼントした1打席だったのでしょう。

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