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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

Google Buzzを使ってみてわかったことを書くお。

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一度タイトルでこれをやってみたかったw。

一昨日はGoogle Buzzがぜんぜんわからないという声が圧倒的だったと思います。昨日は祝日だったこともあり、朝からGoogle Buzzを試行する人がたくさん出て、あちこちでユーザーが結集する状況が見られました。
Twitterの例に見るまでもなく、この種のツールはユーザーの結集がない状況では何もhappenしません。ユーザーが結集することでツール本来が持つポテンシャルが見えてきます。
その点で、昨日、Google Buzzの優れたリアルタイム機能が思う存分に試せたスレッド

【重大発表】バズがめちゃくちゃ重いwほとんど入力できないんだけどw

にたまたま参加できたのはラッキーでした。私がこのスレッドを覗いた時には10数名の人が猛烈なスピードでコメントを付け始めていて、そのコメントが見るそばからどんどん加わって行くので、最初は何が起こっているのかわかりませんでした。

Google Buzzでは、特定ユーザーAがスレッドを立てることができます。そこのスレに他ユーザーBが訪れてコメントを付けると、同時にそのスレを見ているユーザーA, C, D, E, FがBのコメント付加をリアルタイムで見ることができるのです。
ユーザーA, B, C, D, Eがリアルタイムでコメを付加しあったりなんかすると、見る間にコメのチェーンがぶわーっと下に伸びて行きます。私は昨日の朝、その現象が起こっていたタイミングにたまたま遭遇できたわけです。

スレ主(@kojimaarさん。若き起業家でいらっしゃいます。)の方とは、たまたまその日の朝に、Twitterでほのぼのトピックについてやりとりをさせていただいてました。Google Buzzって何だ?と思ってGoogle Buzz空間に入っていたところ、その方の名前があったのでたまたまクリックしたら、ぶあーっとコメントが伸びている瞬間だったのです。

で、わかったことを書きます。

  1. Google Buzzはスレッドを起点とするコミュニケーションであり、スレッドを「たまたま見つけ」ない限り、おもしろい議論に参加することはできない。
  2. 別な言い方をすれば、Google Buzzにはタイムライン(TL)がない。タイムラインを「不特定多数の人たちの投稿を軽い気持ちでブラウジングできる機能」(数百名以上をフォローしている状況を想定)とすれば、TLがあることによって、たまたま興味深い投稿に接することができる。また、今行われているエキサイティングなUstreamイベントをたまたま発見することもできる。それがGoogle Buzzでは期待できない。
  3. とは言えGoogle Buzz内スレッドに特化した検索機能があるため、興味のあるキーワードで検索すれば、おもしろいスレッドに後からキャッチアップできる可能性はある。しかし、リアルタイムで「いま起こっているおもしろいこと」に遭遇する可能性は依然として小さい。
  4. かように、Google Buzzが志向しているものはTwitterのそれとはまったく異なる。目的別に使い分けるのが賢明。
  5. 例えば、上記スレ主の方がおっしゃっていたように「議事録として使う」ということが1つ。場所と時間差を超える強力な「議事録ツール」であることに間違いはない。
  6. Google Buzzの醍醐味の1つは、リアルタイムでコメントチェーンがぶあーっと膨れ上がる状況を自分の目で確かめられることにある。ただ一方でこの楽しみ方は時間拘束性が強い。多忙な人の場合はちょっと厳しい。
  7. Twitterで初期から指摘されてきた「ゆるさ」がGoogle Buzzにはあまり感じられない、というのが率直な印象。コミュニケーション対象(スレ)への結びつき方、コミュニケーション相手への結びつき方に、Twitterに見られる"遊び"がない(例:ビジネスでも利用するGmailアカウントで遊びっぽいスレに参加せざるを得ない)。
  8. TechCrunchの記事(Sergey BrinがGoogle Buzzを半年使った経験を語る)によれば、Sergey BrinはGoogle Buzzについて「“情報のS/N比を上げることがうちの強みの一つだ。」とコメントしている。一方、Twitterでは、膨大なフォロワーの発言をたまたまブラウジングしていて「はっ!」とすることがある。これは一見ノイズのように思えるテキスト情報の中から自分の脳が半ば無意識的に非常に強力かつ有意な情報を拾い上げる瞬間である。たとえて言えば、意図せざるフォトリーディングみたいな。あるいはTwitterセレンディピティみたいな。これがGoogle Buzzでは期待できないのではないか?
  9. 140字の字数制限がなく、画像もビデオも直接貼り付けることができる。
  10. リアルタイムでコメントが付いているスレは、Gmailの受信リストでは最上位に表示される。
  11. 自分が参加しているスレはGmailに送られてくる。リアルタイムでコメントがぶあーっと膨れ上がっているスレの場合、そのメールタイトル(=スレ)を開けた瞬間に、コメントぶあーっの状況が出現するので少し感動。

といったあたりです。これだけのものをプログラミングで作り上げてしまうGoogleの開発力は依然として巨大なわけで、ひたすら脱帽いたします。

追記:

上でご紹介した、Google Buzzの最初期ユーザー @kojimaar さん が、公開当初だけにガンガン使いまくって機能を試していった結果、Google側からbanされたようです。善意のエバンジェリズムあふれるユーザーさんなので、Googleさんが早急に対処してあげると、よいと思います。日常的に使っているGmailアカウントなので、Buzzがbanされると、すごくきつそうです。

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