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音質と周波数

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お久しぶりです。小林です。

さて今回は、音楽配信で必ず話題に上がる音質のお話です。
wma 128kbps とか atrac 132kbps とか言われるアレです。

一般的なオーディオCDを例にとります。
オーディオCDは、44.1kHz 16bit ステレオです。

オーディオCD規格

慣用句的に使われる(44kHz 16bit ステレオ)ですが、
実際には、どのような意味なのでしょう。

映画において、動画を、フィルムに記録していくように、
CDでは、音楽を「細切れの音」の連続として記録します。

どれくらい細切れにするかというと、1秒間に44,100回、音を記録します。
(映画は、1秒間に24コマ、つまり24回記録します。)
音を抜き出して調べることからサンプリングと呼ばれます。
これがサンプリング周波数44.1kHz です。

そして、それを65,536段階=16ビットで記録していきます。
(これを量子化と呼びます。)
そしてステレオですので、これを2つ記録しています。

映画のフィルムの例で言えば、CDは、
「1~65,536の数字が書かれたフィルムが、2枚、
1秒間に44,100枚流れている。」
ようなものです。

CDは何kbps?

音楽配信でよく使われる単位は、kbpsです。
kilo bit per secondの略ですので、
128kbpsとは、
1秒間に 128k bit = 16k byte
1分間に   960k byteの情報
5分間に 4800k byte = 4.8M byte の情報
を記録しています。
音楽配信で購入した楽曲は、ほとんどこの5M前後のファイルのはずです。

同様にCDを計算してみます。

16bitの情報を、ステレオ(つまり2つ)で、1秒間に44,100回、記録しているわけですから、
16×2×44,100 = 1,411,200
1,411,200bps = 1,411kbps となります。

CDより良い音源(DATやスタジオ音源)からエンコードする場合もありますが、
ほとんどの場合、音楽配信では、1,411kbpsで記録されたCDの音を、128kbpsなどに圧縮しています。

次回は、この圧縮と周波数についてお話します。

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