IT業界につとめる「雑貨屋(なんでも屋)」が、業界の事、情報セキュリティの事、趣味や日々雑感を綴っていきます。お暇な方はおつきあい下さい。

080.【自分の事】初めての転職

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 佐藤@IT雑貨屋です。
 今週が終わればゴールデン・ウィークが始まりますね。

 私が社会人になって、ゴールデンウィークという事を知ったのは、三十代も半ばを過ぎて入社した会社からでした。それまでは仲間と会社をやっていた事もあり、またシステム関係の仕事で、トラブル対応などは休日対応というのが多い事から、人が休んでいる時に仕事をするのが当たり前になっていたので、こういった長期の祝日というのは、あまり意識せずに社会人生活をしていたのです。

 さて今回は前回の続き「064.【自分の事】転職を決意した時」の続きの話を書かせてもらいます。

 会社を辞めた事で、当時の同僚も思う事があったらしく、彼から私の自宅に電話がありました。当時は今の様に携帯電話なんて無かったので、連絡は基本的に自宅の電話でやりとりしていた時代です。
 私が会社を辞めた事が、以前の記事で書きましたが、既に独立し起業していた元上司の耳に入ったらしく、(とういうか同僚が入れたのかと思いますが・・・)「うちの会社で仕事をやらないかなー」と言っていると言うのです。

 同僚は言いました。
「佐藤さん、人生は一度きりなんだから、自分たちで仕事をしてみようと思わない?」

 当時の私は二十三歳。まだ失敗しても十分に巻き返せる年代。そう考えた事もあり、同僚に「そうだね、やってみようか!」と返事をして、一緒に元上司の会社の事務所を訪問しようという事にしました。

 ところで皆さんは、「会社の事務所」と聞いて、どの様なものを想像しますか?
 起業したばかりのベンチャー企業なら、小さなテナントビルの一室とか、場合によってはマンションの一室という事を思い浮かべたりしませんか?
 実は当時の僕もその様なものを想像していたのですが、この場合は大きく想像を裏切るものでした。

 元上司(これからは社長と呼ぶ人になりますが)は東京近郊にある、埼玉県のとあるベッドタウンに住んでいました。約束を元同僚が取り付け、二人で埼玉まで車で移動、横浜から二時間以上かけて会社の住所のある場所に到着しました。

 そこは住宅地で、周囲には戸建てもありますが、畑も所々にある場所で、言われた住所には築二十年以上は経っているであろう、木造アパートがありました。
 アパートの壁に目をやると、A3用紙に会社名を書いて、ラミネート加工した銘板が貼り付けて有って、そこにある会社名は元上司の会社名。

 そのアパート1階の部屋で呼び鈴を鳴らすと、中から元上司(以降、河村さんと呼びます)の懐かしい声が聞こえました。玄関が開くと、スラックスにセーターのラフな格好した河村さんが顔を出してきました。

「狭い処だけどあがって、あがって」

 笑顔で促され部屋に入ると、中は六畳間2つにダイニングキッチンという、当時の木造アパートでは良くある室内でした。ダイニングキッチンには段ボール箱の上に板を乗せた机と証するもの、同じく段ボールの箱の上に座布団をしいた椅子と言う物があり、同僚(以降、中川君と呼びます)と2人、そこに案内され座りました。

「佐藤君は会社辞めたんだって?」

 席に着くと河村さんは私に単刀直入に質問をしてきました。私はこの河村さんが退職した後の会社の状況、また自分や同僚の中川君の仕事の状況を語りました。それを河村さんは頷きながら聞いていました。

「それで次は決まっているの?」

「いや、まだ決まっていませんね」

 会社を辞めてまだ一週間ほど。次にどの様な仕事をやるのか、何も目星も立っておらず、個人的には何をしたいという事もまだ決めてもいません。

「だったら一緒に仕事をやらないか?場所は君の住んでいる近くの横浜でも良いし、そこは任せるよ。10万までならば家賃を出すから、僕と一緒にどうだろうか?」

 当時の私には何も背負うものがありません。また二十代前半という若さもあり、自分自身がどれだけできるのかという、いわば無謀ともいえる若気もあって、この誘いに快諾、この会社に転職する事を決めたのです。

「佐藤さんが決めたんなら、僕も会社を辞めるから。一緒に頑張ろう」

 中川君も笑顔になっていました。恐らく彼が一番、こういう事をやりたかったのかもしれません。その為に私を焚き付けてきたのでしょう。

 この当時、1990年ですが、世の中はバブル景気の後半であり、まだ社会の中にはお金と仕事があふれかえっている時代でした。
 当時のIT業界では、仲間同士で起業する人、また個人事務所を設立する人も多くいて、こういう流れの中に自分も入るんだなと思うとワクワクする気持ちが沸き上がってきたのを覚えています。

 この時の私は二十三歳。IT業界でシステムエンジニアとして経験四年目で、自分自身が仕事を取って来る立場になろうとしていました。

 本日はここまでと致します。
 ここまで読んで頂きありがとうございました。
 IT雑貨屋をこれからもよろしくお願いします。

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