IT業界につとめる「雑貨屋(なんでも屋)」が、業界の事、情報セキュリティの事、趣味や日々雑感を綴っていきます。お暇な方はおつきあい下さい。

074.【雑感】働き方改革について(1)

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佐藤@IT雑貨屋です。
このブログ、いつも更新を考えているのですが、気が付いたらいつもかなり時間が経過してしまっています。

常に恒常的に更新しようとしても、なかなか難しいものですね。

前回記事を書いたのが昨年の8月25日ですから、もう数か月の間、記事を更新していませんでした。
大変、失礼いたしました。

さて今回は「働き方改革」という事で、少し考えた事を記事にしてみたいと思います。
お時間のある方はおつきあいください。

この働き方改革は、総理官邸の平成28年9月2日に「働き方改革の実現」という事でアップされていますが、世の中で言われ出したのは昨年の後半くらいからでしょうか。

「働き方改革の実現」(総理官邸のホームページ)
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/ichiokusoukatsuyaku/hatarakikata.html

私の周囲でもこの言葉を良く聴くようになりましたが、一般的には何か「残業規制」という方向でこの働き方改革というのが展開されている様に思えますが、皆さんの職場ではどうでしょうか。

本来の働き方改革というのは、どの様なものなのか、ちょっと総理官邸のホームページを見てみました。すると「働く視点に立った働き方改革の意義」(基本的考え方)として以下の事が述べられていました。

【日本の労働時間と働き方にある課題】
◆正規・非正規の不合理な処遇の差
 正当な処遇がなされていないという気持ちを「非正規」労働者に起こさせ、頑張ろうという意欲をなくす。
 ⇒世の中から「非正規」という言葉を一掃していく
  正規と非正規の理由なき格差を埋めていけば、自分の能力を評価されている納得感が醸成、納得感は労働者が働くモチベーションを誘引するインセンティブとして重要、それによって労働生産力が向上していく

◆長時間労働
 長時間労働を自慢するかの風潮が蔓延・常識化している現状を変えていく
 ⇒長時間労働を是正すれば、ワーク・ライフ・バランスが改善し、女性や高齢者も仕事に就きやすくなり、労働参加率の向上に結び付く。経営者は、どの様に働いてもらうかに関心を高め、単位時間(マンアワー)当たりの労働生産力性向上につながる

◆単線型の日本のキャリアパス
 単線型の日本のキャリアパスを変えていく
 ⇒転職が不利にならない柔軟な労働市場や企業慣行を確立すれば、自分に合った働き方を選択して自らキャリアを設計可能に。付加価値の高い産業への転職・再就職を通じて国全体の生産性の向上にも寄与。

これが総理官邸で述べられている「働き方改革」の要旨ですが、実際の労働現場の実情とはかなり乖離があるように感じています。では一体どの様に乖離しているのか、私のいるIT業界から観た観点で少し書いてみたいと思います。

1)正規・非正規の不合理な処遇の差について
いまの時代、正規雇用社員(正社員)と非正規雇用社員(契約社員)という二つの雇用形態があり、正社員になれずに契約社員で仕事をしている人が多くいます。

一般的に正社員は雇用も守られ、定期昇給や定期的な賞与もありますが、契約社員の多くは雇用期間も限られ、一定期間(半年や一年)毎に契約更改があり、雇用も不安定であり昇給や賞与というものも無いケースが多くあります。
この様な格差があるにも関わらず業務内容で言えば正社員と同等な事が求められますので、こういう環境でモチベーションをたもつという事はそれなりに大変な事です。

もしこの正社員と契約社員の不合理ともいえる処遇の差が是正されるというのであれば、総理官邸の考えている様に働くモチベーションが上がり、それによる労働生産力が向上するのかもしれません。

ただし今の時代、こういった雇用条件の正規・非正規という格差以外にも、労働形態として労働派遣という事による格差があります。

この労働派遣の場合、仕事の指揮命令系統は派遣先と労働者の間にあり、雇用契約は派遣元と労働者の間にあります。そして今回の雇用条件としての正規・非正規の問題は、派遣会社と労働者の間の事になります。

この場合「正当な処遇が為されていない」という気持ちが起きるのは、派遣先の現場と派遣労働者の間で起きる事ですが、雇用条件についてはあくまでも派遣元と労働者の問題であり、実際に仕事をしている現場の問題とはなりません。

そのため、こういった問題の解決は難しい事となります。

労働派遣とは派遣先の企業からは「雇用の調整弁」という位置づけもあり、派遣元が労働単価をあげる事は容易ではありません。派遣先から考えてみると、高スキルの労働者を安価な賃金で雇い、不要となれば派遣契約を更新しない事で容易に行う事ができます。派遣元の立場は極めて弱く、結果、その派遣元で雇用されている派遣社員が実際の働く現場で「正当な処遇が為されていない」という思いがあっても、実際の労働現場でその事を主張できないケースが多くあります。

また労働派遣の場合、契約書上に取り組む業務内容が明記されますが、派遣先の業務で正社員と同じが同等の業務を求められるケースが多くあります。しかし派遣という立場では契約内容と違うという事を主張した場合、すぐに派遣契約を切られてしまう事も良くあります。

また派遣社員の場合、派遣元の正社員となっても、例えば派遣先を変える場合にそれなりのリスクがあります。それは一つの派遣先から次の派遣先に切り替える際、短期に仕事が見つかれば良いのですが、見つからない場合には「待機期間」という事となり、支給される給与は基本給の六割から七割となり、かなりの減収となります。
また派遣先が決まったとしても、その派遣先との契約で求める単価た得られない場合、例えそれが以前と同じ業務であったとしても給与が下がるという事はよくある話なのです。

いまの日本では雇用形態だけで語れるほど、単純な「働き方」は存在しないという事を、政治の世界でもっと知って欲しいものです。

少し長くなりましたので、今回はここまでとして続きは次回に書かせてもらいます。

ここまで読んで頂きありがとうございます。
IT雑貨屋をこれからもよろしくお願いします。

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