IT業界につとめる「雑貨屋(なんでも屋)」が、業界の事、情報セキュリティの事、趣味や日々雑感を綴っていきます。お暇な方はおつきあい下さい。

025.【雑感】非正規社員と正社員について

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 「乙女心と春の空」
 昔の人は上手いこと言いますよね、最近の天気は正にそんな感じです。
 個人的には、そろそろ週末あたりはバイクで彷徨きたくてウズウズしはじめています。

 佐藤@IT雑貨屋です。

 先日ニュースで見ましたが、3月16日に厚生労働大臣の諮問機関である労働政策審議会が「同じ職場で5年を超えて働く有期契約のパートや契約社員について、本人が希望した場合に無期雇用にせよ」とお達しを出したそうですね。

 このニュースを見た時には溜め息が出てしまいました。相変わらず霞ヶ関は現実を理解してないですよね。

 かくいう私はと言えば、れっきとした非正規社員で働いています。まあ半ばフリーランスに近い感じですが。
 昨年までは、ある会社でマネージャーとして勤務をしていましたが、諸般の事情(これは後にまた書きますが)により退職して、いまは「特定人材派遣の契約社員」としてある会社に所属して仕事をしています。

 いま業務を行っている会社には、約二年半に渡りお世話になっていますが、実は以前にも仕事を四年近くしていましたので、通算でいえば六年半位はお世話になっているという感じです。まあ通算なので、今回の諮問機関が提言した五年には届いていませんが、派遣としては長期な雇用であると思います。

 さてお上の機関が「五年以上続けて雇用していれば、本人希望の場合、正社員にしてあげなさい」と言っていますが、この場合、派遣を雇用している会社はどう考えるでしょうか?

 「契約社員」や「パート・アルバイト」といった、いわゆる「有期雇用従業員」というのは、様々な形態があるものです。私の場合は「特定人材派遣」ですから、派遣元の会社では「正社員に準じた待遇」を受けています。簡単に言えば健康保険から雇用保険、また厚生年金などは、ほぼ正社員と同じ待遇です。
 しかしIT業界全般を見てみると、同じ特定人材派遣でも会社によっては「請負契約」の様な形で雇用契約を結び、派遣に出している会社も現実にはありますし、いくら法律で縛っても実際に会社として経営が立ち行かない場合や、賃金の面で派遣される本人からその様な希望で雇用して派遣している感謝もあります。

 また「二重派遣はダメ」と言う公的なお達しもありますが、システム系の会社で小さい規模の会社などは、それに準じたギリギリの形態で派遣をして、従業員の雇用の確保を行っている場合もあったりで、いくら法律で縛り付けても中々難しいというのが現状ではないでしょうか。

 こんな状況の中で、例えば派遣先が「5年以上雇用して、本人が希望したから正社員として雇用したい」という話をしたとしても、派遣されている人の中では結構難しい状況も出たりするのではないかと、私は今までの経験から思ってしまいます。具体的に言うならば、その派遣先に入る際に、複数社を跨がっている場合なんかは、「ビジネス上の仁義」で「NG」という状況に陥る場合も多くあるのではありませんかね?

 また派遣を受ける会社にしても、こういった公的なお達しが出てしまった場合、今までであれば連続して雇用をしていた会社であっても、警戒感を抱き、長期の雇用を考え直すという会社も出てくるのではないでしょうか?

 そもそも何故「派遣社員・パート・アルバイト」を雇用するかといえば、会社として固定経費である人件費を削減しつつ、事業を進めて利益を少しでも上げて行きたいという考えがあるはずです。しかしもし長期の有期契約従業員を正社員に「本人が希望すれば正社員で雇用しろ」となれば、有期雇用の従業員を長期に渡り雇用する事は、会社にとっての「経営上のリスク」という扱いをされるかもしれません。

 これは企業側の論理。

 一方、働く側からすれば、例えば契約社員としてある程度、手取りをもらっていたとしても、正社員になった時から、その収入は一般的には減少する事を知っておかなければなりません。
 やはり安定した雇用というのは魅力がありますが、収入という面からすれば、そういった違いがある事は理解しておかなければならないと思います。
 正社員になっても契約社員やパート・アルバイトの時の同等の手取りを得られるかは解りませんので、その点を理解して正社員としての希望を出す必要があるでしょう。何故ならば会社にとって「正社員にする」という事は、社会保険関係を会社が負担するという事であり、例えばシステム系の会社の場合、その要員の「空き稼働」の時の収入も保障する必要が出てきます。そうなると必然的に同じ賃金を支払う事は難しくなります。

 こういう事を従業員側も理解しておく必要があります。

 あと世の中では「派遣切り」とか「ワーキング・プア」の問題が取りざたされてから、いかにも「正社員として雇用する事」が大事だという様な風潮もありますが、「正社員」で雇用される事が、生活の安定を生涯に渡って保障するものではありません。
 そもそも小さい会社などでは、会社自体が飛んでしまうという事も結構あります。会社が飛んでしまっては「正社員」とは言っても、結果といして「失業保険」程度の差しかありません。

 私からすると、政府としこんな事に労力を使うならば、もう少し日本の景気の浮揚に注力して欲しいし、新たな雇用を生み出すという視点からの政策をもっと真剣に考えて欲しいと思ってしまいます。

 今の日本の社会では、ここでいう「非正規社員」の雇用までカットする風潮が強くなっていますので、「非正規社員を正規社員に・・・」なんて事を決めたところで、どれだけ意味があるんでしょうね。特にIT業界では外国人の雇用も増えていますし、そもそも生産の拠点を海外に移す企業が増えている中、国内の企業に「正社員を増やせ」みたいな政策を決めたとしても、どれだけ意味があるのか??

 どうも日本の政府や政治家の考えている事は、理解に苦しんでしまいます。

 以上、私の私的な雑感です。
 ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

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Comment(2)

コメント

とかげ

「乙女心と春の空」と言う諺はありません。「乙女心と秋の空」が正しいです。
もともとは「男心と秋の空」だったようですが。

佐藤@IT雑貨屋

確かにそうでしたね。
失礼しました。

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